Q.2年連続3度目のMVP。可能性は?
DH専任のMVP受賞者は、大リーグが持つ長い歴史の中でも、いまだゼロ。また、チーム内に前出の強力な“ライバル”も多数いるのが逆風になるだろう。
Q.MVP投票で重視される“WAR”って何?
DH選手のMVP獲得を難しくしているのが、記者投票の決め手ともなっている、セイバーメトリクス指標“WAR”の存在だ。
「野球で何より重要なのは、より多く得点を取って試合に勝つこと。つまりチームの勝利に、どれだけ貢献したかを測るために最適化された指標が“WAR”です。
打撃、走塁、守備、投球の総合評価のため、守備に就かないDH選手は、どうしても評価が低くなる。昨季の大谷でいえば、投打で稼いだ10・0のうち、投手での2・4が単純になくなるわけですから、ハードルはかなり高いでしょう」(同)
Q.知ると楽しめるセイバーメトリクス指標は?
日本でもコアな野球ファンには、すでに浸透済みの守備指標“UZR”は、新たな見方ができて面白い。
「大リーグでは“OAA”という指標が使われていますが、“その選手が守ることで、いかにチームの失点を減らしているか”という基本的な思想は“UZR”ともほぼ同じ。“守備がうまい”イメージで語られる選手の評価が意外に低いことも多々あるので、知るとより楽しめるはず」(同)
Q.今年は韓国での開幕も話題。日本でも生で見られる?
今年の韓国開催は“MLBワールドツアー”と称した、大リーグが推し進めるプロジェクトの一環。
シーズン中には、昨季に続いて、4月にメキシコシティ、6月にロンドンで、それぞれヒューストン・アストロズとロッキーズ、フィラデルフィア・フィリーズとメッツが対戦する。
なお、NPBの榊原定征コミッショナーの談によれば、きたる25年のシーズンは
「東京ドームでの日本開幕が濃厚」とのこと。
となれば、興行的なメリットからしても、大谷らを擁するドジャースの来日が最有力。記念すべき“二刀流”の復活登板が、日本で実現する日も近い!?