思いっ切りの悪女を演じたい

――結婚30周年を迎えますが、ご夫婦の幸せの秘訣はありますか?

山村 お互いに仕事のことはあまり言わないことかしら? 私、旦那さんの仕事のことはまったく知らないんですよ。

――干渉しないんですね。

山村 彼が家には仕事を持ち込まないんですよ。でも、彼はもともと映画やドラマのプロデュースもしていたから、私の仕事上の悩みや愚痴も客観的に聞いてくれることもあって、すごく助かっています。

――すてきなご関係ですね。

山村 夫婦で同じ趣味を持つことをお薦めしたいですね。私は4年前からサッカーにハマっちゃって。最初は"オフサイドって何?"っていうレベルだったんですけど(笑)。

――最初の一歩ですね(笑)。

山村 彼に、そういうことを一から教えてもらったり……。6月のブラジル・ワールドカップにも行きましたし、10月にシンガポールであった日本代表対ブラジル代表の親善試合のときも偶然チケットが手に入ったので、"どうします?"って聞いたら"じゃあ、行ってみますか"って。

――仲いいですね(笑)。

山村 ね(笑)。あとは日常の会話も重要ね。

――どんなことを話すんですか?

山村 ほとんどくだらないこと。冗談とかギャグとか、どうやってお互いを笑わそうかって毎日のように考えてます(笑)。

――楽しそうですね。最後に、今後、演じてみたい役を聞かせてください。

山村 すっごい悪女! 中途半端な悪女、きついキャラとかいじめる役はこれまでもあったんですけど、思いっ切りの悪女を演じたら面白いだろうなって。

――とびっきりの悪女を?

山村 そうですね。ただ、いい役だろうと悪い役だろうと、大きい役だろうと小さい役だろうと、そういうことに関係なく私が演じたら絶対面白くなるっていう風になりたいです。だから、通行人役でもいいんですよ。私が通ったらそのシーンに厚みが出るっていうか。あれ? 通行人に厚みがあったら困りましたっけ?(笑)

"初代ひょうきんアナ"としてのハッチャけた印象が強い山村さん。その当時の片鱗を残しつつも、しっとりとした熟女の魅力も醸し出していました。これからも応援してます!

 

やまむら・みち
三重県生まれ。津田塾大学学芸学部英文科在学中より劇団『東京キッドブラザース』に在籍。80年、フジテレビに入社し、アナウンサーとして人気を博す。84年に結婚し、85年に退社。2007年には、オフ・ブロードウェイで、自身の作品を英語で上演するなど、女優として活躍中。

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