人を自殺にまで追い込む謎の低周波音「Hum」の謎が解明されるの画像
人を自殺にまで追い込む謎の低周波音「Hum」の謎が解明されるの画像

一部の人にだけ聞こえるといわれてきた、謎の低周波音の正体をフランス国立科学研究センターが解明したと発表した。

この「Hum」という低周波音は、「ブーン」という電化製品の動作音に似ており、数ヶ月間継続すると止み、再び鳴り出すなどの現象が観測されてきた。騒音を訴える人は、アメリカやイギリスなどで19世紀の前半頃からいたらしいが、その地域の人すべてに聞こえるわけではなく、1割以下の人たちにしか感じ取れない。そのためこの騒音は聞こえる人の「聞き取り能力の問題」、つまり「耳の問題」とされていた時期もあり、そのことでも患者にストレスを与えてきたのだ。悩んだ挙句に自殺に及んでしまった例も報告されているという、まさに謎の怪現象だったのだ。

このHum、原因としては、海底のパイプラインや風力発電所、潜水艦の低周波通信、海洋生物などが挙げられていたが、なんとどれも違っていた。実は海の波が圧力が海底に作用することで起きる、微小な地震活動が原因だったのだ。この地震活動は観測こそされているのだが、そこから生み出される低周波音はほとんどの人には聞こえないため、一部の人だけが悩まされる怪現象となっていたのだ。

とりあえずその正体がわかったHum。今後は有効な解決策が見つかることが、望まれる。

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