ノロウイルスが爆発的に流行しそうな気配がある。食中毒の原因となるウイルスで、2006年に大流行したことをご記憶の方も多いだろう。今回、流行しつつあるノロウイルスはＧⅡ・17型という新種で、中国やアメリカでも似たタイプが見つかっている。ノロウイルスにはタイプがいくつかあり、インフルエンザと同じで前に罹って免疫ができたからといって、まったく安心はできない。新型が現れれば、それに対する免疫がないために爆発的に広がってしまう。今回はそのパターンで、今まで人間が免疫を持っていないタイプなので誰にでも感染してしまう。
今年に入り、一部で猛威を振るっている新型ノロウイルス。中学生88人が同じ弁当を食べて集団感染をしたり、ホテルで従業員40人が感染して営業停止処分を受けたり、長野県の旅館で43人がノロウイルスと見られる食中毒を起こしたりとその被害はじわじわと広がっている。
ノロウイルスに感染すると高熱が出て、嘔吐する。基本は飛沫感染で、糞便や吐しゃ物から広がっていく。大人はかかりにくく、子供や老人が発症するが、あくまでかかりにくいだけで、かからないわけではない。私も子供が保育園に通っていた時に子供もろとも感染し、ひどい目にあった。寝ている以外に治す方法はなく、せいぜいスポーツドリンクを飲む程度。食べても吐くし、トイレから出られず、１週間ほど苦しんで数キロやせた。
飛沫感染なので、手洗いの徹底や感染者の使った寝具、衣類は熱湯か塩素系の漂白剤で消毒、トイレも塩素系の漂白剤で消毒する必要がある。牡蠣や貝を生で食べたり、感染者の吐しゃ物の掃除跡が不十分でも乾燥し粉末となって広がってしまうので要注意。
感染して24～48時間で発症するが、大人の場合、感染していても発症しない場合があり、自覚症状がないために感染を広げていく。
帰宅後の手洗いを徹底し、おかしいなと思ったらすぐに医者に行くことが大事だ。発症してしまうとどうしようもないが、少なくとも家族や周りへの二次感染を防ぐことができる。早期発見が大事である。
ツイート
シェア
LINEで送る
