まず、パチプロはどんな時でも計算上「勝てない台」は打ちません。回らない台のことです。逆に言えば、回る台ならどこまででも追いかけます。むちゃくちゃ回るなら千回ハマリでも2千回ハマリでも全く気にしません。
もちろんハマリに比例して万札が次々と消えていきますが、「勝てる見込み」が前提にあるのでクヤシイとかイライラする感情は湧きません。
どんなによく回る台でも、朝から晩までブン回せば10万負けはザラ。そんな台を追い続けて2週間全敗……なんて極端な不ヅキもあります。
ところが月間収支で見れば、よく回る台だけを打っていればまずマイナスにはなりません。さらに年間単位なら100%勝てるでしょう。いわばこれが「勝てる見込み」、つまりトータルで考えることが大事なのです。
余談ですが、「回る台で粘る」を実践していれば月に1~2回は10万勝ちに出会えます。20万勝ちもさほど珍しくはありません。個人的な過去最高額なら『えびすV』という大昔の連チャン機で一撃13万発、33万円勝ちなんてのもありました。
あくまで普段は1日平均2~3万の勝ちを目指しているので、10万勝ちも10万負けも結果論のマグレにすぎません。パチプロ稼業というのは言い換えれば「一喜一憂しないタフネスさ」なのかもしれませんのう。
話を「負け」に戻しますが、20年間の経験上、現金投資が8万円を超えると、そこからのプラス逆転が非常に難しいです。展開的に投資が10万を超える場合もありますが、そうなると負け確定を承知の上。
「こんなに回る台にはもう巡り会えないだろうから時間の限り打ち切ろう!」こんな心境なんですね。ちなみに1日での最高負け額は14万。これはちょっと無謀すぎました……。
もしそんな大負けをしても、ブン回りの台であれば運が悪かっただけとすぐ切り替えます。本音は正直悔しいですが、日々の不運を嘆いていてはプロ生活は務まりません。明日もあさっても回る台を探して黙々と打ち続けるだけなのです。
ところが、プロのくせにクヤシイと思える負けもあります。

  1. 1
  2. 2
  3. 3