さて、これだけ逸材がそろった今年のセンバツ高校野球。「金の卵たち」の中で、最後に笑うのは誰なのか? 優勝の行方を占ってみたい。

 かつて高校球界に君臨したPL学園の投手として春夏連覇を達成した経験もある野球評論家の橋本清氏は、次のように言う。「甲子園を制するには、能力の高い選手、優れた指導者、学校の野球にかける情熱、この“3本の矢”を兼ね備えたチームであることが重要です。かつてのPLはそういったチームだったんですが、今の大阪桐蔭はまさに、その3つが一体になっている感じがします」

 また、橋本氏は、ここ数年、必ず優勝争いに絡む敦賀気比も、この“3本の矢”を兼ね備えたチームであると指摘する。「2人の二刀流を擁する東邦も面白いですね。速球派の投手がもう一人いて、選手層が厚いチームです」(スポーツ紙記者)

 また、今年は関東勢にも注目すべきだという。「新チーム発足時から前評判の高かった横浜や浦和学院が出られないくらいですから、相当レベルが高いです。関東大会を制した木更津総合や準優勝の常総学院、投打の軸がしっかりした花咲徳栄なども、優勝争いに食い込むのでは」(前同)

 そして、ダークホース的存在なのが秀岳館だ。「実は、捕手の九鬼をはじめとした7人が、中学時代にシニアリーグでジャイアンツカップ(全国大会)を制した大阪の名門・枚方ボーイズ出身なんです。チームワークの面でも実力の面でも、侮れません」(アマチュア野球関係者)

 金の卵たちをチェックしながら、優勝の行方を占う。これこそ、我ら高校野球ファンにとって、至高の時間ではあるまいか。頑張れ! 高校球児たち。

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