さらに取材を続けると、とんでもない“出場者候補”の名前が出てきた。“昭和の歌姫”山口百恵にオファーしているというのだ。21歳で引退後、57歳の現在まで、紅白はおろか、表舞台に一切姿を見せていない彼女をどう口説くのか?

「百恵の長男でシンガーソングライターの三浦祐太朗が“カギ”です。というのも今年6月、TBSの『UTAGE!』で“山口百恵特集”が組まれたんです。そこに祐太朗が出演し、母の名曲『秋桜』を熱唱。その際、20歳当時の百恵の映像も流れました」(前出の芸能ライター)

 この出来事は、芸能界に衝撃を与えたという。「引退後、百恵の映像に関して、使用許諾が下りることは本当に数えるほどしかなかったんです。だが、長男のために、百恵はOKを出した。つまり、祐太朗との親子共演なら百恵も重い腰を上げる、とNHK側は踏んだ。エサは祐太朗の“紅白出場”です」(前同)

 一方、熾烈なイス取り合戦となっているのは、4年連続でゴールデンボンバーが奪取している“エンターテイメント枠”だろう。「4年連続『女々しくて』を歌って紅白を盛り上げた“金爆”ですが、さすがに限界でしょう。今年はオリエンタルラジオが中心で結成したダンスユニット『RADIO FISH』が有力候補。彼らの『PERFECT HUMAN』が大ヒットしていますからね」(スポーツ紙記者)

 ただ、彼らにも“弱点”がないわけではない。「2012年に世界中で大ヒットした韓国人アーティスト・PSYの『江南スタイル』に楽曲がソックリで、パクリ疑惑が浮上しているんですよ」(前同) その間隙を縫って、“対抗馬”として現れたのは、DAIGO。北川景子との結婚披露宴で熱唱した『KSK』を引っさげ、紅白出場に虎視眈々という。

 一方、激戦なのは“アイドル枠”も同じ。「ここ数年、AKBグループが大半を占めた。昨年はAKB48に乃木坂46、NMB48の3組が出場。今年は欅(けやき)坂46の声もありますが、昨年、落選したももいろクローバーZも候補になっています」(広告代理店幹部) 昨年の落選後、卒業を表明した“ももクロ”がリストに入ってきたのには、意外な理由があるという。「来年の大河ドラマ『おんな城主直虎』の主演は柴咲コウ。柴咲は、ももクロと同じ事務所ですからね。その辺の“関係”も選考に影響するようです」(前同)

 また、芸能ライターの三杉武氏によると、「現在の紅白は高齢者よりも、40~50代あたりの視聴者を狙っています。だから、彼らが10代の頃に活躍した、80年代のアーティストを出演させたいんです」 昨年は80年代に活躍したバンド・レベッカが出演して話題となった。今年も80年代に活躍したアーティストやアイドルが選ばれる可能性は高いだろう。また、紅白ではいわゆる“被災地枠”も存在する。

「昨年は東日本大震災から5年ということで、羽生結弦や綾瀬はるか、出場歌手らがチャリティーソングの『花は咲く』を合唱しました。今年は熊本で震災があったので、地元出身の森高千里や八代亜紀、水前寺清子あたりが出場して、故郷の人々を勇気づけるのではないでしょうか」(前出のNHK関係者)

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