■90年代にもあった脱ステロイド報道問題

 そうしたことを受けて、『仰天ニュース』の公式サイトでは、9月14日までに「9月7日の放送で、肌荒れを克服した女性の体験談をお伝えしました。番組内容で、治療中の多くの患者の皆様とそのご家族、携わる医師の方にご心配及びご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と赤く大きな文字で記した謝罪文を掲載。

 また、14日の放送回では終盤に番組アシスタントの杉原凜アナウンサー(24)が登場し、謝罪。日本皮膚科学会などから抗議を受けたことを伝え、正しいステロイド治療を呼びかけた。

「謝罪が行なわれたものの、SNSなどを中心に批判の声が殺到して、番組は大炎上状態となってしまいましたよね。

 今回7団体の公式サイトで掲載された抗議文提出の報告の文章の中には、“1990年代に始まったステロイド外用薬に関する誤解や誤った報道により、『脱ステロイド』と呼ばれる不適切な治療が横行し、多くの患者さんが不利益を被った歴史があります”との一文が見られます。

 1992年7月に久米宏さん(77)がキャスターを務めていた『ニュースステーション』(テレビ朝日系)で、『魔法の薬 ステロイド剤の落とし穴』というステロイドに対する否定的な特集が組まれ、これを契機に、抗議文提出の報告にもあった“ステロイド外用薬に関する誤解や誤った報道”が広まってしまったと言われています。

 つまり、過去にテレビ番組が原因の脱ステロイドの問題が発生しているにもかかわらず、『仰天ニュース』は再びやらかしてしまったということなんです。こればかりは、番組の危機管理意識が低いとしか言いようがないですね」(民放キー局関係者)

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