■コロナの影響もやらかしの引き金に?

 今回の『仰天ニュース』の騒動が起きてしまった背景には、ある問題もあるという。

「『仰天ニュース』では、海外で起きた事件などを紹介して、その当事者がどうなったかを海外までスタッフが直接取材に行くケースもあります。最近では、6月1日放送回に、アメリカにいる警察の介入が難しい場所に連れ去られた子どもの奪還を引き受けている非営利団体『プロジェクト・チャイルド・セーブ』の代表のもとを、番組スタッフが訪れていました。

 ただ、最近ではコロナの影響で、こうした海外での取材が難しくなっています。同じ日本テレビの番組でも、『世界の果てまでイッテQ!』や、9月末で終了する『アナザースカイ』が以前のように海外には行けなくなってしまって国内の企画を中心に放送していますが、『仰天ニュース』も同じく国内で起きた出来事を中心に取り上げざるを得なくなってしまいました。

 そこで、海外映像に負けないような刺激的なものを求めると、どうしても『仰天チェンジコンテスト』に代表されるダイエット企画や、病気の話に偏ってしまうということですね」(制作会社関係者)

 健康に関する番組では、2007年1月に『発掘! あるある大事典II』(関西テレビ制作、フジテレビ系)が、納豆を食べるとダイエット効果があるとの内容を放送したが、実験データやアメリカの大学教授のコメントのねつ造などが判明。大問題に発展し、番組がすぐに打ち切りになったことはあまりにも有名だ。

「ダイエットや病気の話は非常にデリケートで、一歩間違えると今回の問題のようになってしまいかねない。『あるある大事典』のケースはあってはならない制作方法で言語道断ですが、あんなことはないとしても、トラブルが起きるリスクの高いテーマと言えるでしょうね」(前同)

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