「インディアンスとオズワルドはコロナ禍が明けたらもっと売れる」千鳥ノブが教えてくれた「使ってもらえる秘策」とは?【「考察の鬼」平成ノブシコブシ徳井健太が見た「令和ニッポンの笑い」】(4)の画像
徳井健太(平成ノブシコブシ)

 徳井健太(41)と吉村崇(41)が2000年に結成した、お笑いコンビの平成ノブシコブシ。2人は2010年に『ピカルの定理』(フジテレビ系)で頭角を現し、たちまちお茶の間の人気者に。現在も『アメトーーク!』(テレビ朝日系)や『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)など、第一線で活躍し続けている。そんなノブコブの徳井は、鋭いお笑い芸人の考察でも知られ、芸人の悩みに答える『ゴッドタン』(テレビ東京系)「腐り芸人セラピー」は大人気企画に。また、『デイリー新潮』でもお笑いについて「考察」する連載コラムを持ち、その連載をまとめた書籍『敗北からの芸人論』(新潮社)が2月28日に刊行される。発売に際して、人気芸人たちについて改めて語った――。

(第4回/全4回)

―『敗北からの芸人論』に「コロナ禍で(テレビの収録が)無観客になり朴訥(ぼくとつ)な一言だけでも笑いをとれるようになってきた」とありました。コロナ禍が明けたら、また芸人さんたちがひな壇で楽しくやる、あのノリに戻ると思いますか?

「観覧のお客さんを笑わせることが苦手な僕としては、戻らないでほしい、というのが正直なところなんですよね(笑)。いやー、もうそうなったら本当にインディアンスオズワルドは相当強くなると思います。やっぱりお客さんがいて、声通って、勇気があるあの2組は、本当にコロナ禍じゃなかったらもっと売れてると思います。

 だけど、運悪くこういうご時世になって。“注目される一言”とかがウケるんで、ランジャタイとか真空ジェシカとかは(時世が味方して)いいでしょうね。

 僕としては、このままゲスト少なめ無観客の状態が続く方がいいですけど。こんなお笑いのことをああだこうだ喋っていても、お客さんは笑ってくれないですから(笑)。“ギャグの一つでも言えよ!”ってなるんで」

―お客さんがいると、やっぱり反応が気になる?

「なっちゃいますよねぇ。やっぱりスベってたら編集も使いづらいですから。昔、ノブさんが“徳井、お笑い評論したあとに必ずウケる一言を言えばいい”って教えてくれたんですけど、そんなことなかなか出来ないんですよ。でも、ノブさんはそれやるんですよ。 “トークの道中がスベっても、ケツだけウケればいい”って教えてもらって、いちおうトライしてみた時期もあったんですけど、ちょっと無理だなって思って。最後まで変なことを言い続けるパターンがよくありました」

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