■園氏は『新宿スワン』では“雇われた監督”

 前出の映画製作会社関係者は続ける。

「園さんはもともと自主製作映画がキャリアのスタートということもあり、“自分でイチから作る”ということへの思い入れが強く、映画の脚本、キャスティングはすべて自分で決めたいタイプ。ただ一方で、映画作りにはお金がかかるため、常に製作のための金策に追われていました。今から10年ほど前まではバイトをしていた、という話も聞いたことがあります。

 ですから、園さんは『新宿スワン』シリーズは自分の映画の資金集めのため、ある意味割り切った“仕事”として監督業のみ請け負ったのでは、とささやかれていました。映画『新宿スワン』は綾野さんの事務所が製作しており、プロデューサーは綾野さんの事務所の社長が務めています。園さんは雇われた監督ですね」

 東谷氏は4月17日にアップした動画で、綾野から「園さんが撮影現場に来ない」という話を聞いたときに、「(園監督は)自分が推したい女優を推されへんかったら、現場来ないようなしょうもない監督なんやな、ってイメージでは思いました」とも語っていた。

「“自分の映画”に非常に思い入れがある園さんは、自分が希望した池田エライザさんのキャスティングもなくなってしまい、気持ちがより萎えたのかもしれないですね。まあ、監督が指示だけして、実際の現場を仕切るのは助監督など周りのスタッフが担当する映画もあるでしょうし、『新宿スワンII』もそうした形で撮影されたのかもしれませんね。

 しかし、改めて現場にいることすらなかったと聞くと、お金の払って映画館で観た人は、複雑な心境になりそうですね」(前同)

 2015年5月に公開された『新宿スワン』の第1作目の興行収入は13億円超。2017年1月に公開された『新宿スワンII』の興行収入は7億円余りだった。

 そんな園監督は4月6日、「性加害」報道に対して、直筆でコメントを発表。報道とそれを巡る混乱について関係者に謝罪はしたものの、記事については「事実と異なる部分が多い」と、一連の告発に反論する可能性も示唆していた。

 今回、東谷氏が明かした、『新宿スワンII』の撮影現場に園監督が現れていなかった、撮影していなかったという疑惑について、園氏自身の口から語られることはあるのだろうか……。

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