■「伝説の1枚」とは?

「無名だった高校生時代、制服姿で撮影現場にあらわれた当時17歳の冨永さんを制服のまま、ノーメイクで写真家のレイモンド・メイヤー氏が撮影し、ファッション誌『VOGUE JAPAN』(コンデナスト・ジャパン)の誌面を飾った、伝説の1枚のことですね。もう22年前になりますが、あの頃の冨永さんの写真は気迫に満ち溢れていました」(前出の記者)

 冨永は幼少期から高身長かつ手足が長かったが、そのせいで「宇宙人」という心無い言葉を浴びせられるなど、壮絶ないじめにあっていた。

 ニューヨークで活動を始めた時代にも、当時日本人はおろかアジア出身モデルさえ希少だった時代だったため、人種差別にあってしまっていたという。そのため、スーパーモデルの地位を確立後も、

「若いころの私は、いつも何かに怒っていた。怒りが『燃料』でした」

「スーパーモデルでもないし、トップモデルに比べたら私なんてまだまだなのに、なんでそんなに騒ぐの? って、やっぱり怒ってた(笑)。今の私なら、注目されて応援してもらって、それでいいじゃんって思えるけど」

 と、18年に朝日新聞のデジタルマガジン『and w』のインタビューに答えていた。

  改めて「伝説の1枚」を思い起こさせてくれた今回のショット。これからも、世界的な活躍に期待したい!

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