■「義経」と「恋」が残酷に対になった俳優

 ちなみに滝沢氏にとっても「藤原まつり」は大きな出来事だったらしく、18年に『サンスポ』のインタビューでこう話している。

《沿道の方々が、みなさん、僕を見て拝んでいるんです。夢を壊しちゃいけないと思って、義経になりきって「うんうん」とうなずいてました(笑)》

《平泉は、奥州藤原氏を頼り、義経が10代後半を過ごした地。だから、岩手や東北での人気は絶大なんですよね。僕がレストランに行ったら、「義経さんからお金は取れません」といわれてしまって、「いやいや、払わせてください」と押し問答に。それほど、歓迎される。逆に、義経と最後は対立する兄の頼朝が幕府を開いた鎌倉では、鋭い目で見られる感じで。別に何かされるわけではないんですけれど、そういう空気感がありました。》

 こうして伊藤の人気や、滝沢氏の「義経」を思い出すほどに連想されるのは、菅田将暉(29)の存在だろう。

「菅田さんは、現在放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、同じく源義経を演じていますからね。とりわけ、今回の大河での“菅田義経”は、従来の描かれ方とは違ったエキセントリックで人間味にあふれすぎている。菅田さんのこの演技は絶賛されています。

 それだけに、滝沢さんのように、演じている最中に『藤原まつり』への出演が叶わなかったのは残念だな、という声もあります。5月8日の放送回が、義経にとっての生涯のクライマックス、壇ノ浦の戦いが描かれた回でしたから、タイミングはバッチリ。

 ただ、菅田さんはこの祭りに参加できない理由があった。大河ドラマは実は1月に撮影は終了していて、4月5日にはパーソナリティを務めていたラジオ『菅田将暉のオールナイトニッポン』も最終回を迎え、その後、菅田さんは長期休暇に入っていたんです。

 そして4月下旬、菅田さんは小松菜奈さん(26)と結婚式を挙げています」(専門誌記者)

 菅田と小松は21年11月に結婚を発表。5月26日号の『女性セブン』(小学館)では、菅田と小松が交際する決め手となった20年公開の共演作『糸』のロケ地でもある函館で、4月下旬に2人が結婚式を挙げたと報じている。服装は全員和装で、20名ほどの親族のみ参列し、極秘裏に行われたという。その後、お世話になっている人たちへの御礼をかねて沖縄・宮古島でのんびりとハネムーンを過ごしたという。

「それだけに、いくら現役義経とはいえ、行列には参加できなかったわけです。このように愛の渦中にいる菅田さんと小松さんに対し、義経となった伊藤さんの場合はやや寂しい。人気絶頂中の20年10月に起こしたひき逃げ事件の際も献身的に支えてくれていた山本舞香さん(24)とは破局した、という報道もありましたからね。ただ、実はいまだに交際が続いているという説もある。

 3月6日の『NEWSポストセブン』によれば、伊藤さんは騒動の際に、巻き添えで山本さんの仕事にも影響を与えてしまったため、“交際を認めるわけにはいかない”“今も自分と交際が続いていることで、再び迷惑をかけるわけにはいかない”と考えているといいます」(前同)

 義経といえば、静御前との悲劇的な関係でも知られる。はたして、伊藤義経は菅田と小松のように、恋を成就させることができるのかーー。

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