鬼門の6月でも…パチンコ・パチスロの押し台は『P大工の源さん超韋駄天』『アイムジャグラー』で決まり!【ギャンブルライター・浜田正則コラム】の画像
(イラスト/玉三郎)

「6月のパチンコ・パチスロは出ない」は、昭和・平成までなら「イロハ」でしたが、令和は、この概念がリセットされた感があります。

 理由は、パチンコ・パチスロ業界を取り巻くパワーバランスの逆転です。昭和・平成に比べて、ホールと台メーカーが極端に元気をなくしてしまい、やれグランドオープンだの、イケイケ攻勢で乱立した当時の店舗を畳むホールが、規模縮小・撤退し、店が減れば台も減るということで、同調して台メーカーも小さくなったのが令和と言えます。

 それに伴い、地域のホールが減ったことなどにより、行き場にあぶれたお客の取り合いが、残ったホールの命題。

 こうした事情を踏まえて、立ち回りのベターを指南しますと……。かつてのような新台が出まくったり新店舗が建ったりするときには、そのタイミングでバラマキを持っていくのが定石ですから、新台が激化するゴールデンウィーク商戦、お盆商戦、年末商戦なんかが狙い目になるわけで。これが従来型ですね。

 一方で、業界がイケイケじゃなくなったら、どうテコ入れするかが議題になります。ライバル店を出し抜くためのアイディア、集客増になるような戦略、こうした奇襲作戦が挙がって来るようになり、もとともシブかった6月は、そんな奇襲的な「出し」をするのに打ってつけ、というわけですね。実際、昨年や一昨年などは、コロナの緊急事態宣言解除のタイミングも相まって、お客争奪目的の大盤振る舞いが6月に展開されましたし、私もおこぼれをタンマリいただきました。

 加えて、そもそも2月や6月や、9月、10月、11月なんてのは、メーカーも「強いコンテンツ」を持ってこず、購入するホール側もおつきあい程度の台数しか注文しません。なんなら、新台や中古代をわずか1台入れ替えとかで、「新台入れ替え」をやり過ごしてしまうホールもぜんぜん珍しくないです。そうなったらなったで、新台がちんまい月ほど、在来台で還元できるってもんでもあります。

 結論、パッとしない月ってのが、昭和平成だとマイナスに働いて、これが令和だと逆に期待できるってわけです。むろん、諸行無常の世の中ですから、バラマキたいけど金がないってホールもたくさんあり、我々ファンは、シビアに店選びせねば、沈む船につきあわされます。ドライな感覚でホールを見極めてください。

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