■ブレイクのきっかけはＮＨＫの放送事故？
そんな「筋肉旋風」とも呼べるブレイクぶりのきっかけは、２１年１２月７日に福岡県警の東警察署（福岡市）の一日署長に任命された際のＶＴＲだと言われている。
ＮＨＫ福岡のニュース番組『ロクいち！福岡』で記者が「福岡市民の安全を守りますか？守らないですか？」と、きんに君の持ちネタを踏まえてのインタビューの様子が放送されたのだが、
「おい、さあ聞かれてますよ、おい。安全を守るのか守らないのかい。どっちなんだい！ま～も～る！パワー！（すごくいい笑顔）」
と、「筋肉ルーレット」とパワーを披露した結果、スタジオでニュースを報じる一橋忠之アナウンサー（４５）のツボに入ってしまい、笑いがこらえきれずに３度も噴き出し、次のニュース原稿が読めなくなってしまうハプニングが発生。これがＳＮＳで拡散され、全国でバズったのだ。
また、今年３月１０日放送のハマ・オカモトと乃木坂４６の齋藤飛鳥がＭＣをつとめる『ハマスカ放送部』（テレビ朝日系）にゲスト出演した際も、ＭＣのハマ・オカモトの３１歳の誕生日を祝うゲストとして『Ｉｔ‘ｓ Ｍｙ Ｌｉｆｅ』を流しながら、おもむろにオカモトの誕生日を祝うくす玉の紐をサビに合わせて思い切り引っ張ると、くす玉は開かないまま勢いよく地面に叩きつけられ、「ヤー！」で締める……という完璧すぎる流れを披露して、大爆笑をさらったこともある。
「“筋肉芸人”自体は珍しくありません。しかし、きんに君の場合はデビュー当時から一貫して芸風が変わっていないので、説得力が段違い。論理的な筋トレ論も“筋肉留学”でアメリカの大学でしっかりと修めている。こうした積み重ねが一朝一夕ではマネできない“きんに君”という１つのジャンルとして、現在脚光を浴びているのではないでしょうか」
ちなみにきんに君は「筋肉留学」に失敗したとして『しくじり先生』（テレビ朝日系）に出演しているが、その内容は「留学で遊び惚けて何も身に付かなかった」ではなく「予想以上に語学力不足で勉強に手いっぱいでジムに通えなかった」というもの。
実際に大学の運動生理学部をＧＰＡ（成績評価値）が３．３８という好成績で卒業している部分を見ても、生来の生真面目さが伝わってくる。
今回のボディビル渡米でも完璧な英会話で対応していたきんに君。令和を迎えて、さらなる躍進が期待できそうだー－。
