■女優・飯豊の大きな転換期が高橋の金言だった

「1つハッキリ言えるのは、現在の飯豊さんが女優として一皮むけたのは『岸辺露伴は動かない』で高橋さんと共演したことが実に大きい。これについては飯豊さん自身がインタビューで話していること、『岸辺露伴は動かない』以降、今年NHK連続テレビ小説ちむどんどん』や主演作『オクトー~感情捜査官 心野朱梨~』(日本テレビ系)などで、演技の評価が急上昇中なことからわかります」(前出の専門誌記者)

 20年12月27日のWEB版『MORE』のインタビューで飯豊はこう話していた。

《最近共演させていただいた、高橋一生さんと中村倫也さんには素晴らしい影響を受けて。たとえば、一生さんは1カ月前からセリフも流れもすべて頭に入ってるの! 中村さんも、役づくりをしっかりするうえに、私生活まで充実されていて。素敵な先輩たちにこの時期に出会えたことは、私にとって大きかったと思う》

《一生さんの言葉なんだけど、「役づくりは、根っこの部分に役者の人柄があるから、どんなに隠そうとしても役に自分が出てくる。そのジレンマすら役づくりの素晴らしさだから、そのまま向きあって、通り過ぎないでください」とおっしゃっていて。今まで自分を封印することが美学だと思っていたけれど、本来の自分の素を出していったほうがもっと輝くんだって気づいて、いい感じに肩の力が抜けたんだ》

低評価『ちむどんどん』でも飯豊は高評価

 この教えが生きたこと、キャラクターへの評価が荒れがちなことで知られる『ちむどんどん』では唯一といっていい「最初から退場まで視聴者の好感度が高いままだったキャラ」を演じることができたことは、のちの飯豊の役者人生に大きな影響を与えると思われる。

「飯豊さんが演じたのは、宮沢氷魚さん(28)演じる新聞社学芸部の記者・和彦と婚約していた大野愛。結果的に主人公(黒島結菜)が“略奪愛”するような描写になり、悲劇のヒロインになってしまったものの、愛は会社を辞めて専業主婦になるのではなく“パリでファッションの担当記者として活躍する”という夢をかなえるべく渡仏。

 周囲の目を気にしてスカート姿だったのがパンツルックに変わったのは“女性の社会進出”を表現しているという考察もあります。再登場を望む声も多い人気キャラでしたから、これを機にさらに飯豊さんは注目が集まると思いますよ」(前同)

『岸辺露伴』では「25歳のときに土地を買えれば世界的な大富豪になれる村」に引っ越そうとしていた泉。翌年1月で25歳になる飯豊も、幸せを求めて引っ越していたということかーー。

『岸辺露伴は動かない』(NHK)

https://www.nhk.jp/p/ts/YM69Q8456J/

『MORE』での飯豊まりえインタビュー

https://more.hpplus.jp/fashion/f-matome/64459/1/

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