暑さも本番を迎え、寝苦しい夜が増えてきた。熱帯夜に頼りになるのは、やはりエアコンだが、つけて寝たのはいいが、寒すぎて体が冷えてしまったり、冷房が弱すぎて暑さで目が覚めてしまったり……。そんな経験はないだろうか。
「エアコン設定のポイントさえ押さえれば、朝まで、ぐっすり眠れますよ」
こう語るのは、睡眠環境プランナーで日本睡眠学会正会員の三橋美穂氏だ。
「熱帯夜を快適に過ごすには、エアコンを正しく使うことが不可欠。気づかないうちに夜間熱中症になってしまう人もいます。命を守るという意味でも、エアコンを適切に使うべきでしょう」(三橋氏=以下同)
■“2段階の温度設定”で快眠
三橋氏によれば、まず大切なのは、就寝前に、あらかじめ部屋を冷やしておくことだという。
「入眠時は、室温が低めだと寝つきがよくなります。就寝30分前からエアコンをつけ、部屋がひんやりとする25度前後の設定にしておきましょう。そして、床に就いたときに設定温度を少し上げる。この“2段階の温度設定”が、快眠につながります」
■28度以下にする理由
就寝時には、室温が28度を超えないように温度設定するのもポイントだ。
「28度を超えると、夜間熱中症のリスクが上がります。ただ、28度以下でも自分が快適なら、室温は何度にしてもかまいません」
ここで注意したいのが、「エアコンの設定温度=室温ではない」ということ。