この秋に迫る酒類の価格改定の波。いくら上がるのか? 安く買う方法はあるのか? 気になる事情を取材!
猛暑と値上げが列島を襲った今夏。秋に向けて暑さは和らぐ一方で、値上げラッシュは加速の一途だ。
「サントリーなどビールメーカー大手4社が、原料高や輸送費の高騰を理由に、相次いで10月1日からの値上げを発表。これに追随するかのように、大関や白鶴など酒造メーカーも値上げに踏み切ります」(流通ジャーナリスト)
値上げ幅は品目によりけりだが、多くが5〜10%はアップする見込みだ。品目数は膨大で、ノンアルコール、微アルコール飲料も含めると約1800品にも上る。左党には、財布を直撃する一大事だ。
「その内訳を見ると、焼酎4リットルのボトルなどより、缶ビールや缶チューハイのほうが値上げ幅が大きい傾向にあります。つまり、お酒に“手間”をかけない人ほど、大きな被害を受けるのが特徴です」
こう分析するのは、経済アナリストの森永卓郎氏だ。同氏は、こんな“対策”を教えてくれた。
「缶ビールや缶チューハイに比べ、ウイスキーや焼酎の原酒を買って自分でサワーやカクテルを作れば、出費は抑えられます」(前同)
■TポイントやPontaポイント、dポイントを活用
とはいえ、缶ビールや缶チューハイも楽しみたい。そんな人には、こんな手がオススメだという。
「ドラッグストアのウエルシアでは、毎月20日にTポイントで支払うと、1.5倍の買い物が可能。事実上、3分の2の値段で、お酒が購入できます」(同)
一方、Pontaポイントやdポイントを活用する手もある。節約アドバイザーの丸山晴美氏は言う。
「『ローソンアプリ』に登録すると、新商品がポイントで購入できる『お試し引換券』というサービスが受けられます。価格はおよそ半額。新作のチューハイやビールを飲みたい人向けです。また、ドン・キホーテの会員サービス『majica』に登録すると、お酒などを割引きで購入できるクーポンが出ていることも」
■価格.comでケース買い
24缶ケースで買いだめしたいという人は、『価格.com』などで底値を調べることから始めよう。主な値上げ品、価格据え置き品は左のリストにまとめたので、購入する際の参考にしてほしいが、一つ注意点を。
「来年10月に控える酒税の変更です。ビールが減税となる一方、新ジャンルと呼ばれる“第三のビール”は増税へ。国際的な原油高や穀物高、円安はすでにピークアウトしており、来年4月以降は物価の値下がり傾向が期待できますが、新ジャンルだけは例外です。買いだめするなら、これでしょう」(前出の森永氏)
懐を直撃する寒風を、知恵と裏技で乗り切ろう!