「これぞ大阪の新名物目玉チョコはいかが?」ナカニシア由ミ「目玉を自動販売機で売る女の巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
ナカニシア由ミ

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■買った人が思わず悲鳴を上げる話題の猟奇的スイーツ誕生秘話

 誰もが二度見する衝撃の自動販売機が、大阪モノレールの大阪空港駅の構内に設置された。売っているのは、なんと「目玉」。お金を入れると、眼球がポトリと落ちてくるのだ。ギャーッ!

 もちろん、本物の目玉ではない(当たり前だ)。正体はホワイトチョコレートに包まれた、さっくさく食感のココアクッキー。ストロベリーパウダーで血を表現しており、実にリアル。

 他にも、耳や指など猟奇的な洋菓子がズラリ。あまりのおいしさと、インパクト強めなデザインが好評だ。早くも大阪の目玉スポットとなっている。

「おかげさまで、1日に何度も売り切れるほどの人気です。そして、目玉のお菓子を受け入れてくれた大阪モノレールさんには、本当に感謝しています」

 こう語るのはパティシエのナカニシア由ミさん(43)。彼女が営む「中西怪奇菓子工房。」は、目玉や脳みそなど、人体の部位にそっくりな「ゾンビスイーツ」を手作りする専門ショップだ。

 上質素材を吟味する誠実さと、凶暴な見た目とのギャップが話題となり、今やホラー映画やお化け屋敷などのPRに引っ張りだこ。

「アメリカで仕事をしていた頃、英会話の勉強のために料金が安い映画館に通っていたんです。その映画館が『死霊のはらわた』や『悪魔の毒々モンスター』などホラー映画の旧作を頻繁に上映していて、すっかりハマってしまいました」

 帰国後、ホラーの要素を取り入れた洋菓子の工房を起ち上げた彼女。ハロウィンをきっかけにブレイクし、「もっと食べたい」「買いに行きたい」という要望が強まってきたという。

 しかし……。

■実店舗のかわりに自動販売機を設置

「子育てをしながらお菓子を作るのが精いっぱい。“お店はないんですか”と聞かれても、実店舗の運営まで手が回りませんでした。そんなとき、ふと“自動販売機だったら可能ではないか”と気がついたんです」

 コロナ禍の影響で餃子やラーメンの自動販売機が流行している昨今、洋菓子の自販機があってもおかしくない。

 さらに彼女の胸には、ある希望が芽生えていた。

「せっかくなら、“自動販売機は空港の近くに置きたい”と思ったんです。私は空港が大好き。空港には、これから旅に出るぞって人たちが発する陽のパワーがあるから」

 公共の場所で「目玉を売る」という点に障壁はあったが、「新しい大阪みやげにしたい」という彼女の熱意が理解され、お目玉を食らうことなく、ついに設置が実現した。

 奇しくも2025年に開催される大阪万博のキャラクター『ミャクミャク』は、体中が目玉だらけ。『中西怪奇菓子工房。』の目玉のお菓子は、大阪万博とともに今後、目ン玉ひっくり返るほど注目されること間違いなしなのだ。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

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