■現在が幸せそうな分反動が怖い

 この回の副題は「理想の結婚」だったが、巴御前と義盛の場面は、まさにそんな雰囲気。

《和田義盛の鹿鍋のシーンで癒された、、、!!横田栄司さんかわいすぎ》《今日の鎌倉殿はラストの3人目の妻のすさまじきこと以外は鹿肉鍋パーティやら、縁談話やら、和歌のくだりなどほっこりした話が多い平和な回だったな…》《頼家ロスであんまり楽しめなかった昨夜の鎌倉殿だったけど、和田さんちの鹿鍋パーティと、政子編纂の和歌集を見つけた場面が良かった。》

 と大好評だった。

「撮影の裏側では、横田さんは実は主演の小栗さんと20年以上の付き合いなこともあり、仲がいい。クランクアップする横田さんをねぎらい、義時の衣装で《よこちんお疲れ様》と書かれた感染対策のマスクをしている撮影現場での小栗さんの姿を、9月8日の『FLASH』が報じていました。

 ただ、今回の舞台降板報道を見るに、横田さんも『鎌倉殿』の撮影で疲労が蓄積されていたんでしょうね……。内容が内容だけに、無理もない話です。現実では仲のいい小栗さんと横田さんですが、『鎌倉殿』では、最終的に義時に殺されるも同然の末路をたどるんです」

■義盛が死亡する「和田合戦」が控えている

 ドラマの現時点の回では幸せに過ごしている義盛だが、これから悲劇的な晩年に向かっていくと言われている。

 義時は2代執権となってから、有力な御家人であった和田義盛を何度も挑発する行動に出る。そして、両者の対立が先鋭化していった結果、義盛は最終的に挙兵を決意。

「上(将軍家)には何の恨みもございません。相州(義時)のあまりの傍若無人に我慢ならず、仔細を質すべく、出向こうとしているのです」

 と、将軍・実朝に手紙を送ったとも言われている。

「しかし、義盛が最も頼りにしていた三浦義村(山本耕史)に裏切られてしまい、謀反が義時に発覚。1213年5月2日から3日まで延々と鎌倉で奮戦しつづけたものの追い詰められ、享年67歳で討ち死にしました。 

『鎌倉殿』では現時点で幸せな生活を送っているだけに、反動が怖いですよね。演じる横田さんも、相当なストレスをかけられた義盛を演じるわけですからね……燃焼しきったあげくに、体調に影響が出てしまったのかもしれません。ゆっくり休んで、回復してほしいですよね」

 源頼朝大泉洋)が挙兵した時点から、いわばずっと『鎌倉殿』のために尽くしてきた豪勇御家人の和田義盛。その最期が、盟友・北条義時の権力掌握のために討たれるという展開であることを知る視聴者の間では、義時役の小栗の名前を挙げて「小栗やりすぎ。そんなに北条大事なんか」「それにしても小栗旬は徹底的。だから成功したのかもしれないけど……」と、その権力掌握までのやり方に疑問を呈するような声も多い。

 視聴者の心を温めてきた義盛の笑顔。『鎌倉殿』で見られるのは、残りわずかなのかもしれないー-。

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