■上島さん逝去直後の『ワイドナショー』で見せた“静かな怒り”

 視聴者からは「上島竜兵氏のリスペクト感じる!」「松ちゃんの竜さんへのいやダチョウ倶楽部への愛を感じる熱湯風呂でした」「上島さんとの三人で登場したように見えました」などなど、松本による“愛あふれる『熱湯風呂』”に感動の声が多数寄せられている。

「ダチョウ倶楽部はダウンタウンさんより芸歴は1つ上ですが、ほぼ同世代。そして松本さんは、自身やダウンタウンとは全く異なりますが、常にお客さんとお茶の間を楽しませるダチョウ倶楽部の笑いを称賛する言葉を語ってきました。

 そして同時に、上島さんが今年5月11日に逝去したことには、深くショックを受けていましたよね……」(前出のお笑いプロ関係者)

 5月11日、自身のツイッターで「今日は仕事でテンションを上げるのに少し苦労しました。同世代の仲間やからね…」とつぶやいたのに続き、5月15日のレギュラー出演する『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、上島さんの芸をまとめたVTRを流して追悼。

 松本は涙をこらえ、言葉を詰まらせながら「深いつきあいっていうわけではないけど、長いつきあいだったので。僕ら20歳くらいかな。竜ちゃんが22、23歳くらいで。ひょうきん予備校のレギュラーで一緒かなあ。そこから40年近く。要所要所でうちの番組来てくれて、盛り上げてくれて……ちょっとごめんなさい……」と語った。

「少し落ち着いてから松本さんは、こう“苦言”を呈したんです。”ダチョウ倶楽部の芸とかお笑いがテレビではやりづらくなってて。そういう思いとかジレンマとか、『痛みを伴う笑い』がダメと言われてしまうと、熱湯風呂とか熱々おでんとかもできない”と話し、さらに”僕はあの芸が有害なんてちっとも思わないし、それだけが理由とは思わないですけど、『BPOさん、どうお考えですかね?』と、ちょっと思いますね”と続けました。

 松本さんは、行きすぎとも思えるBPOによるバラエティ番組の“締めつけ”について、度々意見を口にしてきました。その苦言は、地上波テレビのバラエティ番組がつまらなくなること、そして体を張る芸人たちの苦難を目の前で見ているからこそのものですよね。

 そしてその締めつけは、40年もの間、磨き上げてきたダチョウ倶楽部の、上島さんの芸をも苦しませるものでもあった。だからこそ、『ワイドナショー』で怒気を含ませながら、しっかりと意見を語ったのでしょうね」(前同)

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