小田井涼平(撮影・弦巻勝)
小田井涼平(撮影・弦巻勝)

 僕が俳優としてのキャリアをスタートさせたのは、29歳で出演した、2002年の特撮ドラマ『仮面ライダー龍騎』(テレビ朝日系)でした。当時はいわゆる“2.5次元俳優”(漫画やアニメなどを原作とした舞台などに出演する俳優)と呼ばれる文化の源流が起こり始めた頃で、ライダーの後に出演した作品では、周りは20代の新人俳優ばかりという状況でした。そんな状況で5年ぐらい活動していくと、「彼らと同じ並びで仕事するのは年齢的にもキツイな」と感じるようになりました(笑)。

 そんな時期に、『純烈』としてのデビューのお話をいただいたんです。ただ、参加するにあたって、今の仕事を一旦ストップして、ダンスや歌のレッスンに集中してほしいと言われて……。今の生活もあるし、歌やダンスは未経験だったので、一度はお断りさせていただいたんです。ただ、ある日偶然、新宿コマ劇場の前で、北島三郎さんの座長公演のポスターを見たんです。歌謡ショー以外でも、こういう形でお芝居ができるんだったら、これもありだなと思って、参加することを決心しました。それが『純烈』としてのキャリアのスタートでした。

 それからは『純烈』の仕事と並行して、ドラマで俳優の仕事もやらせていただき、ここまできました。今回出演した映画『スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免』は昨年公開された『純烈ジャー』の第2弾。僕自身を演じるので、多少脱線しても成立しちゃうんです。逆に意識し過ぎると自分じゃなくなるので、迷ったときは素に戻ればいいぐらいの気構えで演じましたね(笑)。

 今年は区切りの年でもあって、『純烈』を今年いっぱいで卒業することを発表したんです。卒業は、けっこう前から考えていて、最初に紅白に出場した年(2018年)の2〜3年前から強く意識するようになりました。

 ただ、紅白に出場することができたので、その翌年は当然仕事が増えて……。そこで辞めるのは無責任だと思って、タイミングを見ていたら、それが今だった、という感じです。

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