■小芝風花も高評価

 圧巻だったのは、翡翠に殺された結花が憑依したシーン。瞬間的に激しく錯乱する演技は息が止まるような迫力があり、若手随一と言われる演技力を見せつけた。ネット上でも「「果耶ちゃん憑依の演技やっば!」「「翡翠は果耶ちゃんにしかできない」など、絶賛の声が相次いでいた。

 また、翡翠のアシスタント、千和崎真を演じる小芝風花(25)や、香月役の瀬戸にも「小芝風花ちゃんはいつもと違う感じの役で新鮮」「瀬戸康史の声がいい」など、称賛の声が相次いでいた。

 しっかりした原作。そして盤石のキャストと、ヒットの条件がそろっているように思えた本作だったが、視聴率は6.4%と、物足りないものに終わった。配信サービスのTverのランキングでも、『silen』(フジテレビ系)や『PCIU』(同局系)に負けている。同枠の全ドラマ『新・信長公記』が初回6.1%で始まり、そのあとズルズル下降して爆死に終わったことを考えると、安心できる数字ではないのだ。

「内容的には良かったんですが、日曜の夜に見るには、ちょっと本格的すぎたかもしれませんね。ただ、ミステリードラマ好きは気に入れば、ずっと見続けてくれる義理堅さがあります。この初回の数字から、大きく落ちていくことはないと思いますよ」(ドラマライター・板橋六郎)

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