■落語への情熱、統一へ

〈お釈迦様は圓朝でもなくて、落語そのもの。その時代に生きている落語家は伝道師なんです。だから、俺は落語に帰依したんだ、落語さえ好きならばどんなことでも我慢できるって、そう思ったんですよ〉

 また近年では、さまざまな団体が並立する落語界を変えるべく、精力的に動き回った。本誌にも、その強い気持ちを語っている。

〈まず東京落語界の統一、次に東西の組織づくりをして、『日本落語協会』を作りたい。“落語は伝統芸能だ”なんて、あぐらをかいていないで、落語家たちが無駄なく日本全国を回れる環境づくりをしたいよね〉

 未来の落語界のため、先頭に立って動いたのだ。

「円楽さんが07年から始めた『博多・天神落語まつり』は、所属会派を問わず、東西の落語家が一堂に会するという画期的なイベント。まさに“統一”への第一歩で、彼にしかできないことでした。落語界の功労者ですよ」(全国紙記者)

■病と明るく戦う

 しかし、18年に肺がんが発覚して以降は、 病と闘い続けた晩年だった。

〈(がんになったら)まずは自助。自分で立ち上がらなきゃ。だからさ、病を乗り越えて……いや、病と明るく戦うんだよ〉

 遊びも恋も仕事も“粋”にこなした円楽さん。その笑顔をけっして忘れない。

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