イチオシは長澤まさみ&眞栄田郷敦『エルピス』、キンプリ平野紫耀&黒島結菜の『クロサギ』に『ちむどんどん』想起の異常事態!【2022年秋ドラマ専門家が徹底解説】(1)の画像
※画像はドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』公式ホームページより

 10月初頭から放送が始まった2022年度秋クールのドラマの初回が出そろった。前クールは綾野剛(40)主演の『オールドルーキー』(TBS系)や、竹内涼真(29)主演の『六本木クラス』(テレビ朝日系)といった話題作が目白押しだったが、いったい今期はどのドラマが話題をさらうのだろうか――。

 そこで、本サイトではライターとしてドラマやテレビ番組、書籍など幅広い分野について執筆している成田全(なりた・たもつ)氏に、秋ドラマの注目作を取り上げ、それぞれの作品について詳しく分析してもらった。

 月曜日の21時からは、吉沢亮(28)主演で、子ども専用の集中治療室を舞台にしたドラマ『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系)、22時からは長澤まさみ(35)主演で、テレビ局や冤罪問題について切り込んでいるドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』(フジテレビ系)が放送されている。

「『エルピス』は今期イチオシ作品ですね。第1話では、登場人物の背景と関係性をきちんと描き、物語を貫く“冤罪”についての伏線を張り巡らせながらも、今後は謎が謎を呼びそうで、どうなるのかが全く予想できないというすごい展開でした。しかもコメディの要素がありながらもシリアス。脚本と演出の良さが光ります。

 長澤さん演じる女子アナ・浅川恵那は食事がうまく摂れない症状に悩まされているんですが、長澤さんは役作りとはいえ、ちょっと心配になるくらいの痩身なんです。そして、メインキャストの眞栄田郷敦さん(22)は作中でも言われているように"目力”がスゴいですし、鈴木亮平さん(39)は政治記者に取材するなど、今作でもしっかり役作りされています。共演者も三浦透子さん(26)、梶原善さん(56)といった曲者の実力者揃いで、キャストは盤石の布陣です。

 さらに、いかにも麻生太郎氏を彷彿とさせる、山路和弘さん(68)演じるボルサリーノの帽子を身に着けた"副総理大臣”が登場したり、鈴木さん演じるテレビ局の官邸キャップ・斎藤が”森友止めてます”と言ったりするなど、政治問題にも切り込んでいる意欲作。“エルピス”が何を意味するのか……最終話まで目が離せないドラマです」」(成田全氏=以下同)

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