１０月２９日土曜日、ハロウィンを目前に控えて盛り上がる夜に、韓国・ソウルにある梨泰院（イテウォン）地区で、日本人２名を含む１４か国１５４人死亡・１３３人がけがをする悲劇が起きた。（死者・負傷者数は１０月３１日２１時３０分現在）
「梨泰院はＮｅｔｆｌｉｘで大ヒットしたドラマ『梨泰院クラス』（２０２０年）の舞台となった街で、最近は聖地としても人気になっている観光地です。もともと、東京・六本木のように外国人が集まる観光地の１つで、さらに江南（カンナム）・弘大（ホンデ）と並ぶ、ソウルの３大クラブ街としても有名でした。
事件となった場所は、世界各国の飲食店が並ぶ『世界飲食文化通り』近くの大通りを結ぶ小道だったと言われています。ＳＮＳでは、日本の渋谷にある“スペイン坂”に道幅や傾斜が似ている場所、という声もありましたね」（韓国事情に詳しいライター）
かなり狭い地域に、驚くべき人出があったという。
「今年のハロウィンは、コロナ禍を経ての３年ぶりの本格開催となり、自粛なしで世界各地で盛り上がっていました。日本でも渋谷のハロウィンは『渋ハロ』と言われ、多くの若者が訪れる一大イベントとして毎年盛り上がっていましたが、今年は交通規制やＤＪポリス・機動隊が出動する厳戒態勢の中での開催で、２９日のピーク時で１２万人ほどが集まったと発表されています。
今回、痛ましい事故が発生した現場となった梨泰院も、韓国で言う『渋ハロ』のようにハロウィンの聖地として韓国では認知されていたそうです。ですが、事件当日の梨泰院には、交通規制もなく、配備された警官は２００人程度だったとも報道されています。渋谷とほぼ同規模の約１０万人が集結したとも発表されており、人的災害なのでは？ という批判の声も次々に上がっています」（前出の韓国事情に詳しいライター）
人が密集しすぎた現場で、ＳＮＳ上では“立ったまま失神している人がいた”という目撃談も投稿されている。この事故を受けて、韓国政府は１１月５日までを国家哀悼期間と定め、犠牲者への弔意を表すと明らかにしている。
