■巧妙な伏線が仇に?

 これらに対するツイッター上での反響は、「翡翠ちゃんと真ちゃんのやりとりはめっちゃ良かったけど、各ストーリーの未公開映像を期待してたから、“伏線大回収SP”はちょっと煽り過ぎだった感ある」「こういうまとめ的なのは、倒叙集が始まる前に別時間枠とかでやって欲しかったな」など、不満の声が多かった。

 原作の魅力を映像化で再現するため、脚本は原作者の相沢沙呼氏の全面協力でよく練られており、演者も、若手ナンバーワンの清原をはじめ、犯人としてゲスト出演する俳優も、伊藤淳史(39)や星野真里(41)と実力者揃い。しかし、平均世帯視聴率と「TVer」などの見逃し配信の再生数は、ともに伸び悩んでいる状態だ。

「伏線が巧妙に張り巡らされていて、ミステリーとして良くできていますが、ライトユーザーにはとっつきにくかったようです。熱心なファンには魅力的でしょうが、清原など、キャスト目当てで見始めた視聴者には、敷居が高かったのかもしれません。また、魅力であるはずの伏線の多さも、見にくさの一因になって逆効果になっているんでしょうね」(テレビ関係者)

 このままの視聴率では、前期放送『新・信長公記〜クラスメートは戦国武将〜』で、永瀬廉(23)が大ゴケした二の舞いで、本作が清原の黒歴史になりかねない。連続ドラマ史上初の“方向転換” で、後半戦は「すべてが、反転。」と謳われ、犯人の視点から描かれる倒叙ミステリーとなるが、果たして不調な数字も反転できるだろうか?(ドラマライター/ヤマカワ)

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