■『SILENT』考察は当たっていなくもない?

 また、第2話で、紬が4月28日生まれであることが明かされ、その日の誕生花が「サクラソウ」であり、花言葉は「初恋」「憧れ」「純潔」であることから、目黒演じる“佐倉想”に合わせた伏線ではないかと、視聴者の間で話題になっていた。

 さらに、第3話では、湊斗の手からてんとう虫が飛び立っていくシーンがあり、7話の図書館のシーンで、想が抱っこした男の子が手に取ったのがてんとう虫の図鑑だったため、“幸運のシンボル”とされるてんとう虫が、湊斗の手から離れて想に渡っていたと考察する声も多かった。

 しかし、生方氏は同ラジオで、想の名前について「意味合いが合っているかと言えば半々」で、「いろいろと経緯があってつけた名前」とコメント。また、てんとう虫についても、「感情に関しては。あのてんとう虫の意味とか、そういうのはちょっと変わってくる部分ある」と、脚本の意図とのズレを匂わせた。

 ただ、生方氏は「感情に関しては、突拍子もないやつ以外は基本的には全部当たってるというか、その感情1個って私も決めて書いてるわけじゃないので、本当に捉え方次第で楽しんでもらえればいいなと思ってます」とも語っており、視聴者の考察があながち外れたものではないとも思える。

 視聴者の考察が加熱し、脚本の意図を超えてしまうほど、エピソードが伏線として回収されているようだが、これはキャラクター設定を含め、脚本が綿密に練られているおかげでもある。ドラマは残り2話で、最終話となる22日は、15分拡大で放送になることが決定。最後までどうやって伏線が回収されていくか、目が離せない。(ドラマライター/ヤマカワ)

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