■一般層にアピールできなかったワケ

 しかし、視聴率や「TVer」では惨敗で、Tverランキングでは、月曜深夜の30分ドラマ『束の間の一花』(同局系)にも負けている。若手ナンバーワンの演技派、清原をはじめ、演者は豪華。主題歌は清原の所属事務所「アミューズ」の先輩・福山雅治(53)と力が入っていたはずなのだが、なぜだろう?

「『倒叙』になってからは、最初に犯人を明かし、翡翠が事件を解明していくというパターンに変わりました。これは物語の展開というより、登場人物の掛け合いやトリックを解き明かしていく過程を楽しむ構成です。演者のファンやミステリ好きは楽しめるんですが、そうではない一般層には、ちょっととっつきにくかったかもしれませんね」(テレビ関係者)

 視聴率だけでなく、ツイッターの反響も過疎化していた。原作ファンや清原・小芝のファンと思われるコメントが多く、そのどちらでもない、いろんなドラマを楽しんでいる一般的な視聴者からのコメントはあまり見られない。コア層だけが楽しんでいたようだ。

 これまで、“倒叙”パターンで大ヒットした国内ドラマは、田村正和(77没)主演の『古畑任三郎』シリーズ(フジテレビ系)ぐらい。清原も古畑ぐらいクセの強いキャラを演じていれば、話は別だったかもしれないが、原作がある以上、それは難しい。残念ながら、さまざまな掛け違いで今作が清原の“黒歴史”になるのは確実だろう。

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