■『鎌倉殿の13人』最終回を終えて、松村さんが感じたこと

 伊達政宗は天下は取れてないけど、87年の大河ドラマ『独眼竜政宗』の平均視聴率は大河ドラマ史上一番、39.7%取ってるわけです。家康、秀吉、信長ができなかったことを伊達政宗が長年の時を超えてやり遂げた。天下なんか取らなくても、視聴率で天下取ったら十分で渡辺謙さん(63)の大勝利なんですよね。

 今回『草燃える』が教科書だったら、『鎌倉殿の13人』は、その教科書に合わせてひねった面白い作品だったと思うんですけれど、やっぱりパロディこそ残るんですよね。

 きちんと元々ある型が破れるから“型破り”であって、ただ崩してたらデタラメだと思うんですよ。三谷さんの中には、『草燃える』という型があって、その型を面白おかしくパロディーにして破ったことが本当に面白かった。1年間、“型破りの大河ができたな”と思って、鎌倉時代が大好きなのも相まって、体に染み込むぐらい嬉しかったですね。

――ありがとうございました。

松村邦洋さん

■プロフィール
​松村邦洋(まつむら・くにひろ)
1967年8月11日生まれ、山口県田布施町出身のお笑いタレント。ビートたけしをはじめとする芸能人の“形態模写”ものまねで人気を博す。日本史、野球、相撲などにも詳しく、著書に「松村邦洋 今度は『どうする家康』を語る」「松村邦洋『鎌倉殿の13人』を語る」(どちらもプレジデント社)、「愛しの虎 松村邦洋の阪神タイガース応援日記」(太田出版)ほか多数。

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