■コロナ禍であらゆることが変わってしまいました

 気づかされたといえば、コロナ禍も、そのひとつです。コロナ禍前、『ひるおび』は数十人のお客さんを入れてやっていて、前説、後説をやっていたんです。

 僕が50歳になった頃は「東京オリンピックまで、5年あったら英語を覚えられるよね。3年あれば、何か新しいことができるよね」みたいな話をよくしていました。

 ところが、コロナ禍であらゆることが変わってしまいました。特に最初の1年は世の中がピタッと止まってしまい、誰とも会えない。どこにも行けない。そんな状況だったからこそ、何かやらなければという思いがこみ上げてきたんです。

 僕は高校卒業後に3浪したあげく、この世界に入ったので、受験を中途半端に終わらせてしまったということが、落とし物をしたように引っかかっていました。だから、大学院で学ぼうと思ったんです。

 早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を選んだのは、番組を通してスポーツに関わる方々と出会い、伝える人間として、もっとスポーツについて学びたいと思ったからです。

 入学してみると、同級生にはサッカー元日本代表の川口能活さんや、ラグビー元日本代表の五郎丸歩さんなど、すごい人たちもいるし、介護施設やジムの経営者の方もいる。彼らと机を並べて勉強するのは、とても新鮮です。

 現在は、毎朝5時くらいに起きて、妻が子どもたちのお弁当を作っている横でニュースや新聞をチェック。TBSに行って2時間くらい打ち合わせをした後、10時25分から13時55分まで本番。夕方から学生として授業を受けるというのがウィークデイのスケジュールです。どれも好きなことだし、大変という感じはないんですけど、さすがに平日はお酒を飲まなくなりましたね(笑)。

 この先、やりたいことですか? うーん、どうなんでしょうね?

 僕らの仕事は、オファーがあって初めて成り立つので、今いただいている仕事をしっかりやるということが、先につながると思って、日々をしっかり生きていたいと、思っています。

恵俊彰(めぐみ・としあき)
1964年12月21日生まれ。鹿児島県出身。1987年に芸能界に入り、88年に11人体制のホンジャマカ初ライブを開催。89年からは石塚英彦と2人でのホンジャマカとして活動をスタートし、数多くのテレビ番組に出演。2009年から『ひるおび』(TBS系)の総合司会を担当。22年度に早稲田大学大学院に入学。

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