ターミネーター、不老不死が現実に…ビル・ゲイツ、イーロン・マスクがAI開発に待った!?人工知能が人類を支配する日の画像
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 このところ、何かと耳にすることが多い「AI」なる言葉。ただ、これ、“アントニオ猪木”の略ではない。

「アーティフィカル・インテリジェンス」すなわち人工知能のことだ。このAIが最近、世間をザワつかせている。

「米実業家のイーロン・マスク氏やアップルの共同設立者など専門家ら約1000人が、AIの開発を6か月間停止するよう要望したんです」(科学誌記者)

 彼らが警戒するのが、対話型AIサービス「チャットGPT」だ。

「質問や依頼を打ち込むと、AIが即座に的確な答えを返してくれる最新機能で、南米コロンビアでは、裁判所の判事が、チャットGPTを使って判決文を作成するなど、すでに人間の仕事に取って代わった例もあります」(IT専門誌記者)

 こうした例を見てか、マスク氏らは、チャットGPTの最新システムより高度なAIについて、「人類へのリスクがある」とし、「開発停止の対象にすべき」と主張しているのだ。

 では具体的に、リスクとは何か。ITジャーナリストの井上トシユキ氏が言う。

■日本でも深刻な被害

「喫緊の課題は犯罪利用です。3月27日にユーロポール(欧州刑事警察機構)は、IDやパスワードを盗み取るフィッシング詐欺や、虚偽情報の作成・拡散などに、チャットGPTが悪用されると警告しました」

 欧州のみならず、日本でも深刻な被害が予想される。

「チャットGPTは、政府や銀行などの公式文書も、その特徴を踏まえて巧妙に偽造してしまう。これまでの詐欺メールは、日本語や文章がおかしいといった穴がありましたが、AIを介せば完璧な文面が作成できます」(前同)

 だが、“真のリスク”は、その比ではないという。

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