「格闘技が強くなるコツは楽しむことです!」生駒純司「後進を育てる伝説のチャンピオンの巻」珍談案内人・吉村智樹のこの人、どエライことになってます!の画像
生駒純司

 関西に生息するアヤシくてオモロい人たちに、大阪出身・京都在住の人気ライター・吉村智樹が直撃インタビュー!

■伝説の最年長チャンピオンは優れた選手を育てる名伯楽に!

 大阪の寝屋川にある格闘技ジム『修斗GYMS直心会』は「多くの逸材を育てている」と注目されている。

「強烈なパンチでKOの山を築く生粋のストライカー」と呼ばれる奇天烈や、前職は大阪府警の警察官という異色のキャリアを持つ上田真央など、優れた選手を続々と世に送り出してきたのだ。

「格闘技が強くなる秘訣は、楽しむことです。楽しむから強くなる。私は格闘技の楽しさを後進に伝えていきたい」

 そう語るのはジムの主宰、生駒純司さん(53)。2011年に41歳で第2代修斗世界フライ級王座に輝いた伝説の格闘家だ。当時は25歳だった新鋭・猿丸ジュンジ選手(第9代修斗世界ストロー級王座)と闘い、血みどろになりながらチャンピオンベルトを獲得した。倒れても、倒れても立ち上がる姿に観客は胸を熱くし、「中年だってやれるんだ!」と、日本中のミドルエイジが奮い立ったのだ。最年長チャンピオンの記録は12年もたった現在でも、男性では、いまだに誰も塗り替えられていない。

 寝技を得意とし、「関節職人」「なにわの極職人」と呼ばれた彼。幼少期にミル・マスカラスに憧れ、格闘技に関心をいだいた。

「小学生の頃は、よくプロレスごっこで遊んでいました。強かったですよ。関節技で負けた経験は、一度もないです」

 小学生の頃から関節を攻めていたとはシブい。高校3年間は柔道部に所属したが、それも

「寝技を学んで格闘技に生かしたかったから」だという。

■主宰するジムには還暦越えの弟子も

 高校卒業後は建築業に従事。他の建築業者に負けないよう体を作りたいと考えていたところ、後輩から「キックボクシングを習いませんか?」と誘われた。すっかり、その気になっていたが、入会手続きをしようとした日が、たまたま定休日。そこで、以前から関心があった修斗のジムに通うことにした。

 修斗とは、1984年に初代タイガーマスクとして一世を風靡した佐山聡が創設した総合格闘技。打撃と組技の両方をルールで認め、格闘技の新たな潮流となった。

 幼い頃から寝技や極キ メ技を得意とした生駒さんは、水を得た魚のように半年後にはアマチュアデビュー。

 アマチュア時代は西日本選手権、中部選手権をオール一本勝ちで制し、31歳でプロデビューした。遅咲きでも活躍できるのだと、身をもって証明したのだ。

「うちのジムは62歳の方も通っています。40代、50代の方も多いです。皆さん、格闘技を楽しんでいらっしゃいますよ」

 新たに何かスポーツを始めたいと思っている人は、格闘技も視野に入れてみてはいかがだろう。お子さんや、お孫さんと一緒にジムに通うのも楽しそうだ。もしかしたら、生駒さんの最年長チャンピオン記録を塗り替えるのは、あなたかもしれない。

よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など

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