■高橋幸宏やKANらミュージシャンも
今年はミュージシャンの訃報も相次いだが、『アリス』の谷村新司(享年74)も生涯現役タイプだった。
「多くの名曲を遺しながらも、ラジオで、むちゃくちゃなことをやったり、ビニ本を収集するなど、バイタリティのある方でした」(前出の城下氏)
そんな谷村の名言の一つが、これだ。
〈過去はええのよ。人間にあるのは“今”だけ〉
実際、晩年はアリスとしてライブ活動やラジオDJを再開させるなど、谷村は“今”を生き続けた。
『YMO』の盟友・高橋幸宏(享年70)の後を追うように、坂本龍一(享年71)が他界したのは3月のこと。
「国際的に評価され、同業のミュージシャンに支持された。カッコいいし、才能がある。女性にモテるのは当然でした」(前同)
坂本は生前、こんなことを口にしていた。
〈自分の居場所なんて、自分で決めればいいんだよ〉
映画に出演したり、海外に活動の場を求めたり、その多様性は居場所を探し続けた結果なのだろう。
■『愛は勝つ』は平成を代表する応援ソング
11月12日に急逝した歌手のKAN(享年61)の訃報は、記憶に新しい。
「『愛は勝つ』は平成を代表する応援ソングと言えます」(音楽関係者)
そんな名曲を歌い続けて、
〈30年間歌っていて飽きなくてよかったな〉
旅立った後も、スターが遺した言葉は、人々の心を揺さぶり続ける。(文中=一部敬称略)