■志村けん所ジョージにもポチ袋を進呈!

 枝豆氏は、「北野たけしのポチ袋事件」なる逸話を教えてくれた。

「殿自身が絵を描いてデザインをしたポチ袋を、年始に1000枚作っていました。袋に1~2万円を入れて、女の子のタクシー代をはじめ、軍団や飲み屋で出会った人とか、誰にでも配っていましたね。年始に作って、その年の秋口にはなくなっていたから、半年強で1000万円以上は配った計算になります」

 さらに、「僕の記憶が正しければ」と前置きしたうえで、こう続ける。

「殿は志村けんさんや所ジョージさんにもあげていたはず。2人が断っても、“縁起ものだから、受け取って”と言って渡していましたね」(前同)

■相撲部の大学生に30万円の札束を

 酒の席でも、たけしは豪快そのもの。弟子であるたけし軍団のメンバーをはじめ、ふだんから腹を空かしている若い連中にたらふく食べさせて、みんなで楽しく飲める場所を提供するため、『北野屋』という居酒屋を作ったのも有名だが、

「たけしさんと軍団で、六本木で飲んだとき。相撲部の大学生10人グループが声をかけてきたんです。嬉しそうに寄ってきた彼らに、たけしさんは“なんだー、おまえら(笑)”って感じで嬉しそうに笑いかけて。彼らが相撲部って分かると、たけしさんは“これでメシ食って帰れ”って財布から30万円の札束を出して、ポンって彼らに渡していました」(同)

■師匠・深見千三郎の影響

 こうした男気は、たけしの師匠・深見千三郎の影響が大きいという。

「あるとき、たけしが師匠に飯をねだると“今日は金がないんだ”と… …。たけしが、師匠の財布を見たら2万円入っていたので、“あるじゃないですか!”と言ったら、師匠に“これだと、板さんに払う祝儀が足りないだろ”と、一喝されたそうです」(ベテラン演芸ライター)

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