■歌手をマネして歌うよりも音程バーに合わせるのが重要

 現在、『DAM』の採点には、いくつか機種がある。

「私がカラオケ研究を始めた頃は、『DAM』の“精密採点DX-G”が一般的でしたが、現在は、最新の“精密採点Ai”が主流です。多くのテレビ番組でも、“Ai”を採用しています」

 今回は初心者向けの企画でもあるし、広く普及してもいる“精密採点DX-G”を中心に、進めていきたい。

◆DX-Gが最も重要視するのは

 そのDX-Gの採点が、最も重要視するのが、“音程”だという。

「音程バーを外さず、正しく歌えているかが基準になります。音程バーに忠実に歌って、90点台を取ることが、最初のステップです」

 では、どんな練習をすればよいのか。

「『DAM』には、ボイストレーニング機能が付いていて、音程バーに合わせて歌う練習ができます。また、“早戻し”“一時停止”の機能もあるので、気になるところを繰り返しトレーニングするのがよいでしょう」

 ちなみに、音程バーには細かい表示があり、「音程バーがキラキラと星を出しながら光ると、完璧に歌えた証拠。また、歌のキーが“最も高い/低い”ところには、グレーの色違いの音程バーが表示されるので、要チェックです」

◆梅沢富美男『夢芝居』の場合は

 オリジナルの歌手をマネて歌うよりも大切だというから、驚きだ。

「例えば、梅沢富美男さんの『夢芝居』のサビだと、“お~とこと、おん~な~”の一語一語に音程バーが付きます。だから、梅沢さんのように滑らかに歌うと、“おん~な~”の部分の発音が流れてしまい、確実に音程バーを外すので、“おん~な、あ~”と歌います。

 なので、プロの歌手のお手本は一度忘れて、歌詞を分解し、一つ一つの音程バーに合わせた歌い方をするのがコツです。その作業を繰り返すと、点数がどんどん上がっていきますよ」

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