橋本聖子会長から届いた回答

06年に城田氏の後任としてフィギュア強化部長に就任した伊東氏は08年にフィギュア委員長となり、「今や連盟を牛耳っている」(前出・デスク)と評されるほどまで昇りつめたが、こんな評も聞かれる。

「現在、橋本会長より下のスケート連盟の主要ポストは、伊東氏ら守旧派がガッチリ押さえています。だが、今の連盟は機能していない。城田さんは毀誉褒貶(きよほうへん)あったとはいえ、若い選手の海外派遣やコーチの手配など、先を見据えて先行投資をしていた。真央ちゃんらの活躍はその遺産で、伊東さんたちは何もしていないに等しい」(前同)

浅田や髙橋など人気選手のCMやテレビの出演料は、スケート連盟が一括して管理しているというが、「CMなど高額なギャラが支払われる案件でも、選手の手に渡るのはその何分の一と思われる額で、残りがどこに消えているのか、不明朗さを指摘する声がくすぶっています。また伊東氏ら守旧派は、浅田や髙橋などカネを稼げてコントロールできる特定の選手は可愛がる一方、安藤のように主張がある選手には冷たい仕打ちをする。一本気な性格の小塚崇彦も記者の前で連盟に関する真っ当な批判をしたことがあり、幹部から疎まれています。ソチ五輪の代表が全日本選手権3位の小塚ではなく、5位の髙橋だったときも、関係者の間では"やっぱりな"の声が上がりました」(前出・記者)

スケート連盟内部では、フィギュア派とスピード派が勢力争いを繰り返してきた"伝統"があるという。

「今回もフィギュア派が橋本会長を追い落とすため、あえてキス写真を流出させたという、うがった見方も出ています。ただ、真相はどうであれ、選手たちは困惑していますよ。こんな写真が出て得する人間は誰もいないですからね」(前同)

本誌は、改めて橋本氏に今回の騒動に関して質問状を送った。

《この件に関する取材に対しては、当初から、セクハラ・パワハラではないと認識しているものの、自身の行動については反省する旨をお答えしており、コメントの趣旨を変更したことはありません》(FAXによる回答)

また、写真が流出した経緯と所感を日本スケート連盟に質したところ、FAXで《ご質問の内容は、いずれも事務局では回答致しかねます》という返答があったことも付け加えておこう。

日々、リンクの上で汗を流す選手たち。彼ら彼女らのための連盟であってほしいものだが……。

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