実はボディタッチが苦手……

――それじゃ、カットがかかると宮地真緒に戻って、急に恥ずかしくなるとか!?

宮地 それもないんですよ。

――役を引きずっている、ということ?

宮地 そんなところはありますね。舞台の現場だとそうなりがちなんで、気をつけるようにはしているんですけど。終演してから共演者に何か月後かに会うことがあるんですが、その間に別のお仕事をしていると、「真緒ちゃんってそんなキャラだっけ」って言われることがあって。自分で自分がわからなくなっちゃう。

――別のインタビューで、アニメが大好きでアニメキャラをストックしているってお話しされていましたね。

宮地 それもありますね。ずっとリアルな世界にいたくないっていうか(笑)。夢の中にいるぐらいがちょうどいいんです。ま、現実逃避ですけど(笑)。

――その濡れ場ですが、今回は2回ありましたね。

宮地 初めて(不倫相手の)中村とラブホに行くシーンで、彼が"こういうのって久しぶりだから"って言ったあとに、"私もだよ"って続けるやり取りが当初、台本にはあったんです。 でも、「この女、結婚しているのに、それ言っちゃうとすごい嘘つきになりませんか?」って監督に相談して、そのセリフはカットしてもらったんです。

――ハハハ(笑)。ところで、かおりと中村は幼馴染みで、偶然の再会から関係が始まりましたが、プライベートで、同窓会で再会した男性に心が揺れた経験は?

宮地 ないですね。私、恋愛に関しては潔癖なところがあるんです。まず、他人に触りたくないんです。触られるのもすごく苦手で。

――えっ、どういうこと?

宮地 よく仲の良い女の子同士で手をつないだり、"久しぶり~"って抱き合ったり……とかしますが、アレが苦手なんです。

――へぇ~。

宮地 もちろん、その友達は大好きなんですけど。彼氏がいたら、その人以外には触りたくないんです。

――じゃあ、体が触れてドキドキが始まる、ということは……!?

宮地 それもないですね。私がときめいた人で、触りたいと思った人しか、好きにはなれないですね。"体だけならいいでしょ"みたいなことを言う人もいますが、それもダメです!

――セフレなんて論外!?

宮地 もちろん!他人の恋人を略奪しちゃうような子がいたら、「因果応報って知ってる?」って説教しちゃうくらいなんです(笑)。

――それじゃ、どういうきっかけで男の人を好きになるんですか?

宮地 話していると自然とわかってくるんです。この人といたらきっと楽しくなるんじゃないかな、とか。 音楽の趣味がいいとか、アニメの知識がすごいとか……なんでもいいんですけど、この人を尊敬できるっていう部分があって、初めて"いいな"って気持ちが芽生えるんです。それが"触ってみたい"って気持ちにつながっていくんですよ。

――まずは話し合いから?

宮地 やっぱり思ったことは、口に出さないと伝わらないと思うんで。ボディタッチで気がある素振りを見せるんだよ、っていう人もいますけど、そもそも、そういうのが苦手だし。私からしたら、ただの軽い女にしか見えないんですよ。

――見た目はそんなに気にしないんですか?

宮地 生理的に無理じゃなければ大丈夫です(笑)。

――ところで、今年の2月で30歳になられましたが、誕生日のブログで「我が生涯、悔いだらけ」と綴っていましたよね……

宮地 これまでは将来の展望とかまったく意識しないまま、「結婚したい、したい!」って言ってて。結局は口先だけだったってことなんですよね。もちろん、自分が今選んでいることも幸せなんですけど、ほかの幸せもあるんだよなって。なんか30歳になった瞬間に、そういう現実が一気に見えてきちゃって。そうなると、あの時ちゃんと好きって言えばよかったな、とりあえず結婚しておけばよかったかな、とかって(笑)。

――まさに後悔ですね。

宮地 地元の一番仲の良かった幼馴染みが、結婚して子どもを産み、女性としてすごく幸せなんですね。なんだか彼女にちょっとだけ置いて行かれた感じがして……彼女の旦那さんに彼女を取られた感じがして(笑)。 そう思うとすごく淋しい気持ちになったんです。

  1. 1
  2. 2
  3. 3