無事に走らせつつ競馬を教えていく

2戦目、3戦目……進む道は、馬の体調によっても大きく変わってくるし、レース結果によってまるで違う。いくつにも枝分かれしている道を、チーム全員で力を合わせ、闇を駆けわけるようにして光を探し求めているような感じです。
その中で僕ら騎手が心がけているのは、無事にゴールまで導くこと。次に、先々を見据えて競馬を教えこむことです。厳しすぎてもいけない、甘やかしてもいけない。ビミョーなさじ加減が必要になってきます。
そんな2歳馬に騎乗するのは毎年、愉しくて仕方がないのですが、今年はいつにも増して期待馬が揃っていて、胸が弾みます。
新馬、紫菊賞を連勝したティルナノーグは、11月29日に行われる記念すべき第1回「京都2歳S」へ。3戦目で勝利を上げた牝馬のトーセンビクトリーは、11月24日に行われる「東京スポーツ杯2歳S」に駒を進める予定です。そのほかにも、次をどこにするか模索している馬から、これからデビューを迎える馬まで、指を折りだしたら、とても両手では足りません。
ダービー馬と呼ばれるのは、毎年、頂点に立つことができる一頭のみ。僕にとっても、馬たちにとっても、いよいよ、これからが勝負のときです。


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