名ばかりの"地方創生"を突く

「2年半前の夏、自民党総裁選へ臨む前の安倍首相は、維新への移籍が囁かれるなど、橋下氏と近しかったのはご存じのとおり。現在もたびたび意見交換をするなど、交流を持っており、個人的にも親しい間柄です。にもかかわらず、橋下氏は"反安倍"を掲げてくるといいます。いかに仲良しでも、間違っている点は間違っていると"大義"をもって訴える、として、アベノミクスの失敗を事細かに突いていくんです」

巧みに"憂国の徒"を演じるというわけだ。論戦の材料も、すでに準備済み。
「大阪という"地方"の現状を見てきたというのが大きなポイントです。まず橋下氏が突くのは、名ばかりの"地方創生"」(前同)
"新自由主義者"などと言われる橋下氏のイメージとは程遠いが、それが嘘のように、弱者擁護の仰天プランを連発するというのだ。

11月18日の会見上、安倍首相は消費税10%への引き上げを1年半見送るとしたが、それ以上、先延ばしにはしないと断言。2017年春の増税は、確定的となった。
「大企業優遇の政策の効果か、東京・銀座など、富裕層が集うスポットには金が回り始めています。その一方で、庶民、特に地方には金が回ってきておらず、今年4月の8%への消費増税以降、さらなる困窮を極めているのが現状です。橋下氏はかねてから"反消費増税"を主張していますが、これを大阪の統計上の数値、実感と結びつけて、選挙戦では"政府の失敗"だとガンガン攻めるはずです」(前出・政治部デスク)

続けて、安倍政権が進める法人税減税にも"待った"をかけるという。

  1. 1
  2. 2
  3. 3