さて、そんな耳垢栓塞だが、予防するにはまめに耳かきをすればいいのかと思いきや、コレがNG。実は耳垢というのは、外に向かってゆっくりと移動しているのだ。耳かきで耳アカを取ることは、本来必要ないのである。それにもかかわらず気持ちいからと頻繁に耳かきをしていると、せっかく外に出ようとしている耳アカを中に押し込んで、耳垢栓塞を引き起こしてしまうこともあるのだ。確かに記者も毎晩風呂あがりに、綿棒でグリグリと耳掃除をしていた。キレイにしようと思ってやっていたのに、そのせいで聴こえなくなってしまうとは……。

かつて記者の耳垢を吸い出してくれたお医者さんは言っていた。
「耳垢なんてポロッと出てくるから、掃除なんかしないでいいんですよ。動物を見てみなさい。耳掃除なんかできないけど、誰も困っていないでしょう」

確かにその通りだ。もちろん耳でも人の目に触れる部分はキレイにしておいたほうがいいだろうが、耳の奥をグリグリと掃除するのは、百害あって一利なしなのである。
もしそれでも耳掃除をしたいのならば、使う綿棒はなるべく細いものを使うこと。耳かきを使う場合は、やはり細いもので、深く突っ込まないほうがよいだろう。

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