危険路線の平行路線にも注意

また、名神高速より事故が発生している隠れた危険路線が九州道で、路線別では2年連続でワースト4位。
「北部と南部で、まったく様相が違うのが特徴です。北部は福岡、北九州など大都市が並んで交通量が多く、南部の八代JCTから終点の鹿児島までは急カーブとアップダウンの連続で、最高速度も時速80キロに規制されています」(在福岡の全国紙記者)

さらに九州道から分岐して走る東九州道は、今年3月に豊前IC~宇佐IC、佐伯IC~蒲江IC間が開通。北九州市と宮崎市が結ばれた結果、今年のGWは渋滞が予想されるが、
「大分松岡PA~川南PA間の約149キロに、ガソリンスタンドはおろかトイレも休憩所もありません。PAができるのは2021年の予定です」(地元紙記者)

東日本大震災から4年を経て、今なお、大型トラックの交通量が多いのが東北道だ。
「GWなど長期休暇中は、昼間の混雑を避けて夜間に走行する長距離トラックが増えます。居眠り運転一歩手前のドライバーがトラックをフラフラと蛇行させていることがあるので、そういう場合は追い越すか、先に行かせるかして、トラックの近くを走らないほうがいいでしょう」(同)

仙台周辺はカーブとアップダウンが多く、制限時速が80キロになっているので飛ばしすぎないように。また、東北道の下りは岩手山SA以降、終点の青森ICまで140キロ以上もガソリンスタンドがないので、早めの給油を心がけたい。

東北道からアクセスできる三陸道は、東日本大震災で甚大な被害を受けた地域を縦断する。結果、復興が進むとともに交通量が激増した路線だ。
「震災以前の三陸道はほとんどの区間が暫定2車線でしたが、現在、各地で4車線化が進められています。工事期間中は走行部分が変化していることもあるので注意してください。三陸道は日本三景・松島へのアクセス道でもあり、GW中は大渋滞が予想されています」(同)

最後に、今回コメントをいただいた識者2人から、GW中の高速道路走行時に、知っておきたい情報を教えてもらったので紹介しよう。
「富士山や東京スカイツリーなど、車窓から観光名所が見える場所では、それに見とれて減速してしまう車が少なくありません。前方の車両に注意してほしいですね」(村松氏)
「日本道路交通情報センターなどが出している『渋滞予測カレンダー』は8割ぐらいの確率で当たりますから、渋滞を避けたいという人は、ぜひ参考にしてほしいですね」(清水氏)

楽しいドライブを暗転させないためにも、まずは安全第一。GWに運転の際は、本誌をお忘れなく!

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