先ほどから稼ぎや実力の目安を「時給」で表現していますが、プロにとって目の前にパチンコ台があれば全て時給(または日当)で換算できます。

パチプロは全ての台の勝ち負け度合いを数字に置き換えて見ています。

例えばスーパーやコンビニに入るといろんな商品が陳列棚に並んでいますよね? ほしい商品を、他の店や類似商品の値段と比較して、安さに納得すれば手に取ってレジに向かいます。

それと同じで、パチプロがホールに入ると全てのパチンコ台に『値札』が付いてるように見えるのです。ベタですがパチンコは釘が全て。見た目の釘のカタチがそのまま稼げる度合いを表示しているんです。

ガチのパチプロは、機種タイトルや製造メーカー、ブランドイメージはほとんど考慮に入れません。稼ぎにくい機種や効率が悪い機種は確かにありますが、基本的なスペックはおおむね似たり寄ったり。
なので釘さえ良ければどんな台だって勝てます。逆に言えば、いくら激甘スペックだったとしてもガチガチの釘なら勝てるはずがありません。

よくプロっぽい人が端から順番に1台1台、釘を見ていったりしていますが、あれは釘という値札を見比べているのです。台の好き嫌いや面白さは無視。遊びではないので、1円でも高く稼げる台を探しています。ただ実際は、いま全国のホールに置かれてる台の大半はマイナスの値札ですけどね……。

それでもこうやって現実にパチプロが存在している以上、儲かる台は探せば必ずあります。打てば必ず負けてしまうようであれば誰だって二度と打たなくなる(=ホールが潰れてしまう)からです。

たとえば今のホールをみれば、他店との競争に打ち勝つために人気機種(『牙狼』や『北斗の拳』)、あるいは減価償却の済んだ長寿機種(チョイ古の『海物語』』)などに還元度の高い傾向が見られます。
プロは機種タイトルは考慮に入れないといいましたが、「勝ちやすい台」という視点では精査していきます。その地方独特の傾向や、ホール別の回収・還元のクセも把握しておくことも重要です。

そういった努力のほかにも、プロ同士の争いや軋轢も少なからずありますし、この稼業で長く生き延びていくための処世術も必要です。

そのあたりのディープな部分はまた改めて……。
では次回もどうぞよろしくお願いします!




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