競馬新理論 井崎脩五郎
あの首差は危険な匂い


ゴールドシップの問題は、前走の天皇賞・春が、晴れの良馬場で、道中も不利ひとつなかったのに、直線でフェイムゲームに迫られてクビ差の辛勝だったことだろう。
しかも、昨年暮れの有馬記念から、休みをとらずに使い詰め。はたして、宝塚記念を勝ち切る余力はあるのだろうか?

過去、芝良で行われた天皇賞・春を、ハナ、アタマ、クビという僅差で勝ち、そのあと宝塚記念へ直行した馬が、ゴールドシップの前に4頭いる。
年代の古い順に、当時の年齢、そして宝塚記念での人気、着順とともに列記してみよう。

年度
70年 リキエイカン 4歳
2番人気 5着

81年 カツラノハイセイコ 5歳
1番人気 2着

07年 メイショウサムソン 4歳
2番人気 2着

09年 マイネルキッツ 6歳
5番人気 7着

ご覧のとおり、勝った馬が1頭もいないのだ。良くて2着止まりなのである。そして、2着したカツラノハイセイコとメイショウサムソンの臨戦過程を見ると、前者は3走前が2か月半の休み明け、後者は2走前が3か月余りの休み明けである。

これに対しゴールドシップは、前3走とも休養をとらずに出走しており、臨戦過程にあまり余裕がない。ここは、過信は禁物という気がする。

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