このなかの何頭が大舞台に行けるか

もしかすると、2年後には、オルフェーヴルやロードカナロアの子に跨った僕が、ディープの子と対決する……なんてことがあるかもしれません。ほんと、競馬というのは不思議で、どこまでも夢が広がります。

でも、いいことだけではありません。今年落札された馬のうち、何頭が無事にデビューを迎えられ、その後もケガなくクラシック戦線に出て来られるのか。本当の闘いはこれからです。騎手という立場で考えると、関東に入厩した時点でその馬との縁はなくなり、関西でも、つきあいのない厩舎から声がかかることはほぼありません。

そうして考えると、クラシック、とりわけダービーでコンビを組み、それに勝つというのは、いろんなことを乗り越え、ようやく一本の細い糸に辿り着いたものだけが味わえる栄光なのかもしれません。

だからこそ、すべての競馬関係者にとって、ダービー・オーナー、ダービー・トレーナー、ダービー・ジョッキーと呼ばれるのが、最高の栄誉であり、夢であり続けるのだと思います。

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