ご相談の回答者
○弁護士・古川穣史
男女の問題から刑事事件まで、なんでもござれ。「一期一会」の精神で皆さんのお気持ちに向き合いたいと思います。一緒に最善の解決へと向かっていきましょう!
○ライター・もしだ
主婦でライター。宮沢りえ、ゴクミと同じ年齢(むろん面識はない)。法律のことはてんでわかりません!
○編集部・ブリ子
アラフォー独女。最近老後のために、高い保険に入りました。
ブリ子:食の好みは問題になりますよねー。
もしだ:いきなり離婚と言われても……。男の人の場合、つき合いで居酒屋とかに行くことも多いから、そこで好きなもの食べればいいのに。
古川:お子さんができて、お子さん用の食事になるとそれを不満に思うご主人は一定数いると思います。
ブリ子:甘いカレーとかは私も嫌だなぁ。
もしだ:ママ友でも旦那に離乳食の残り出して文句言われたって人いたわ(笑)。
古川&ブリ子:(笑)
古川:それは文句言ってもいいかなって私は思いますよ(笑)。
もしだ:アメリカで「マクロビ離婚」っていうのがあると本で読んだことあるわ。奥さんがベジタリアンで、旦那さんが無理矢理つき合わされて、結果離婚ってやつね。セレブ層に多いみたい。
ブリ子:へ~。先生、日本でもメシマズが精神的な苦痛ならば離婚の理由になるんですか?
古川:民放770条によると、離婚の訴えを提起できる場合が列挙されており、それに該当すると離婚が裁判で認められます。よく聞くのは不貞行為があったときだと思いますが。
ブリ子:なるほど。
古川:今回に関しては、料理が「婚姻を継続しがたい重大な事由」といえるかどうかを考えることになります。たとえば、不貞とかであれば、あったかなかったかで比較的事実がわかりやすいのですが、通常はいろいろな要素が相まって、総合的に判断されますね。
ブリ子:このケースはどうですか?
古川:今回の件だけでは、離婚を認めてもらうのは難しいと思います。お子さんの体型はもともと食が細いのが原因の可能性もありますし、食事を作っていて、それで浪費しているわけでもありませんし。それに、食事に関してはまだ話し合う余地は残っていると思いますよ。
ブリ子:ですよね。たとえば土日だけは旦那さんリクエストの献立にするとか。
もしだ:しかし、メシマズってだけで離婚になったら奥さんはたまったもんじゃないわよ。子供もいるのに、この旦那さんは無責任すぎるッ!
古川:私は男なので、旦那さんの気持ちもよくわかりますけどね(苦笑)。
【古川穣史(ふるかわじょうじ) プロフィール】
弁護士。一橋大学商学部、早稲田大学法科大学院卒業。離婚男女問題、遺産相続、犯罪・刑事弁護など幅広い分野を得意とする。八木良和法律事務所に所属。
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