史上最低の東大中退ライターうっかり馬之助 酔いどれギャンブル奮戦記
近頃、日曜のJRAが終了したあと、ネット投票で高知競馬を楽しんでいる。JRAのように大穴が出ることはあまりなく、3連複が400円を切るなんてこともある。そんな低配当に大金を賭ける気になれないから、いつも、1レース600円ほどの少額投資ですませているのだが、それでもちゃんと競馬の醍醐味を楽しむことができる。
ゴール前、美人騎手の別府真衣ちゃんの騎乗馬が追い込み態勢に入ろうものなら、「イケ〜ッ、マイ〜ッ」と大きな声を出して、興奮してしまう。そんなとき、「俺も変わったものだな」とふと思う。以前はどんなレースでも大勝負していたのにーー。
あれは20代半ばの頃、初めて大井競馬を訪ねたときのこと。場内TVでオッズを見ると、予想紙で断然の一番人気の単勝がなんと4倍を超えていた。 「やった! 大儲けできる」 と思ったアタシは、持ち金10万円の中から2万円も出して単勝1本勝負! ところがそれから1分後、とんでもない事態が起きた。4倍を超えていた単勝オッズが2倍を切った。公営競馬では単勝への投票金額が少ないから、数万円もぶち込むとオッズが急降下してしまうのだ。
そして、勝負した馬は当たり目のように馬群に沈んだ。以来、公営競馬では単勝で勝負したことはない。
  1. 1
  2. 2