芭蕉の句に、「さまざまの事おもひ出す櫻かな」というのがある。そこで、30年ほど前のことだが、「あなたは、さくらと聞いて何を思い出しますか?」というアンケートが行われた。すると、堂々の1位が「寅さん」だったのだ。映画『男はつらいよ』に登場する、寅さんと、妹さくら。

 その名コンビぶりは、それくらい人口に膾炙していたのである。「実はこのところ、競馬でも、さくらと寅の関係が強固になっているんです」。そういう新理論を発表しているのが、競馬風俗研究家の立川末広。桜花賞でこのところ、トラの2文字が激走枠の目印になっているというのだ。

 まず平成23年。連対したホエールキャプチャの同枠に、(ト)レンドハンターとマイネショコ(ラ)ーデがいた。
24年は、連対したヴィルシーナの同枠に(ト)ーセンベニザク(ラ)。
25年は、連対したレッドオーヴァルの母父がスマー(ト)スト(ラ)イク。
26年は、連対したハープスターの同枠にベルカン(ト)とリ(ラ)ヴァティ。
そして27年は、連対したクルミナルの両親が、ディープインパク(ト)とクルソ(ラ)だった。

 この流れからいくと、今年の注目馬はシンハライトかもなあ。寅さんを演じた渥美清さんが亡くなって、今年でちょうど20年。「結構毛だらけ」の大穴馬が当たったらいいなあ。

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