見せてもらうと、他の台には付いていない奇妙な電子部品が……。メカに詳しい店員がいたおかげで、ゴトが未遂で済んだケースです。逆にホールが仕込む例もありましたが、そんな店は例外なく淘汰されていますので、ご安心を。

 セキュリティ技術の進歩とともに電子的なゴトは減っています。現在はまたアナログのゴトが主流です。ゴトというよりも、もはやストレートに窃盗ですが、他人の残高カードを抜き取ったり、ジャンパーの内側に仕込んだ袋から大量に持ち込んだ玉を計数機に流し込んだり……。この大量の玉は、どこかの1パチの玉とか、廃業ホールから盗んだ玉なんでしょうかのう。

 ここ数年の目撃パターンは、ほとんどがこういった“上着系”です。潤滑スプレーを隠し持っていて、ハネモノの上皿から油を流し込んでいる、なんてヤツもおりました。この時はわしが捕まえたので未遂でしたが、台は使い物にならず器物損壊罪。違法な電波発信機を隠し持っていた客を発見したこともあります。

 最新のパチンコゴトのトレンドは、昔ながらの磁石とか、釣り糸を付けた玉などです。両者とも盤面に玉を詰まらせ“ブドウ状態”を作り出すのが目的。意図的な玉詰まりを利用してスタートチャッカーへドバドバ入賞させるのです。ちゃんとデジタルを回して大当たりを引けばバレないと思っているのかもしれませんが、最近のパチンコ台はあまりにもブン回りすぎると異常検知信号が出てしまうので、結局はバレます。

 同じ手法でスタートチャッカーではなく、単なるオマケ穴への入賞を誘導するゴトもあります。これは儲けるまで時間が掛かる反面、異常検知はされにくい。しかし、いずれにしても、通常では起こりえない玉詰まりなので店員の巡回で見つかります。最低でも出禁、たいていは警察に通報されますから、偶然にできてしまった玉詰まりブドウでも早めの自己申告が無難です。ゴト師と間違えられたりしたら大変!

 わしも冷房対策で1年中ずっと革ジャンなので、疑惑の視線を感じることがあります。髪型もサングラスもうさん臭いから仕方ないけど(笑)。

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