いつも左肩から背中にかけて、肩甲骨辺りに凝って痺れたような痛みを感じたことはありませんか。デスクワークなどが多いと、ただ単に肩こりかなと思っている人もいるかもしれません。でもそれ、もしかしたら「胃」からのSOSかもしれませんよ。
「胃のことなのになぜ肩が?」と思いますよね。手や足をぶつけると皮膚や筋肉にある神経が、痛みを瞬時に脳に伝えます。胃の場合、それらに比べると痛みの伝わるスピードが遅く、完全に胃が原因だと判断しきれないのだそうです。
そのため胃に近い血管が収縮し、筋肉が緊張を起こします。その部分が左肩から背中で、緊張した筋肉が固まって凝りになるという仕組みです。
背中の左側の痛みに加え、食後にみぞおちの左側も痛くなる場合は、胃潰瘍の可能性があるそうです。それとは逆に、背中の右側に痛みがあり、食前空腹時にみぞおちの右側が痛む場合は、十二指腸潰瘍の可能性があるかも! 疑わしい場合はできるだけ早く病院へ行きましょう。
腹部が苦しい時に猫背になったり、猫背で食事を続けた時に、肩甲骨周辺が凝ったり、痛む場合もあります。
肩の凝りや背中の痛みを和らげるツボに、「膏肓(こうこう)」があります。場所は、肩甲骨と肩甲骨の間の、ちょうど真ん中辺りです。ここを人に押してもらうか、ツボ押しグッズで押してみましょう。枕やクッション、椅子の背もたれをそのツボに当てて、背中を反ることでも凝りを和らげる効果があります。
肩まわりが痛むのは胃や内臓からのSOSかもしれないということを肝に銘じ、普段から食生活の見直しや、姿勢に気を付けることも大事です。自分の身体が発しているサインを見落とさず、健康な毎日を送りましょう!
長谷川正和
86年、神奈川県生まれ。男性のハンドモデルとしてコマーシャルから広告、再現VTR等に出演。物心ついた頃からお腹が弱いため、身体の「中身」のスキンケアも徹底している。